「多摩市気候市民会議」に本校の生徒が参加しています⑤(最終回)
更新日時:2023年8月18日
「多摩市気候市民会議」に本校の生徒が参加しています
7月29日(土)、5回目の多摩市気候市民会議が開催されました。「気候市民会議」とは、喫緊の課題である気候危機に対し、市民一人ひとりが「自分としてできること」、そして「地域でできること」等を考え、そのために行政や民間事業者はどのような支援をすべきなのか、という事を話し合うための場として開催されている会議です。今回、多摩市でも気候市民会議が開催されることとなり、本校から生徒4名が参加しています。
今回は最終回のため、参加者のうち3名に改めて第1回からのことを振り返って感想を書いてもらいました。尚、この会議を通じてまとめられた内容は、「脱炭素に向けた市民からの提案(仮)」として「次期多摩市みどりと環境基本計画」の具体の取組に反映していく予定だそうです。参加者のみなさん、2ヶ月間おつかれさまでした!
尚、会議の様子はNHKウォッチ9にて放送されました。ぜひご覧下さい。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230729/1000095329.html
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最終回(今回)
高2 Yさん 多摩市気候市民会議に参加して
最終回となる第五回の気候市民会議では、 前回取りまとめた市への提案のブラッシュアップを行いました。
私は七つある分野の中からエネルギーをテーマに選び、話し合いに参加しました。今日のエネルギー問題と地球温暖化問題を絡め、エネルギーを「作る・貯める・使う」の三つの観点で議論を進めました。
議論が深まるにつれ、エネルギー関連を始めとする気候変動対策の取り組みは、取り組む主体が一つではなく、行政や企業などの主体が協働することが大切なのだと再認識しました。
話し合いの輪には様々な年代の方々がいらっしゃり、同年代の子が集まる学校とは異なる環境で新鮮でした。自分には思いつかなかった発想を取り入れることが出来、知見が深まったので良い機会だったと思います。
最終的に今回は、全五回を通して議論しまとめた内容を市長に直接提出することで会議は終わりましたが、これで終わりではなくこれからも気候変動問題を自分事として考えていくことが必要だと考えました。
高1 Tさん 多摩市気候市民会議に参加して
今回の気候市民会議の最後となる第五回は、前回まとめた市民提案の素案のブラッシュアップを行い、多摩市長に提出しました。
私のグループでは「食・消費」のテーマをメインに話し合いを行いました。前回まとめた取り組み提案をほかのグループの参加者から頂いたコメントをもとに内容の確認・追加をしていきました。前回と同じメンバーということもあり、とても充実した話し合いになりました。
そして次に、全体で市民提案の全体方針を話し合いました。全体での話し合いということもあり、少し難しいように思えましたが、とても良い案が出ました。
今回、全五回の会議に参加して気候問題に対する考え方や見解が変わりました。同年代で話しただけでは出てこないような意見が多く、私にとってとてもいい刺激になりました。ゲストの先生方の講義も、知らないことを教えてくれるものばかりで毎回ワクワクしていました。
今回提案した案は私たち一人で成し遂げられるようなことではありません。行政や企業、教育機関などの協力がなければできません。あくまで私たちはこれを提案しただけですので、これからは多摩市が主導していくことになります。
これで終わりではなく、ここからがスタートだということを常に思いながら、過ごしていくことが必要になってきます。わたしも常に環境問題に興味を持ち続けていきたいと思います。
高1 Hさん 多摩市気候市民会議に参加して
第五回の今回が最後の多摩市議会になり前回まとめた素案のブラッシュアップを行い三十年後までの多摩市環境基本計画を多摩市市長に提出しました。
私は 7 つある項目の内「住まい、住環境」についての議論に参加しました。多摩市はニュータウン計画によって立てられた団地がとても多いことが特徴で計画によって立てられた全ての団地が老朽化や住民の高齢化という問題を抱えていました。また、多摩市は勾配のある道が多くお年寄りに限らず移動が大変であることが問題としてあげられていました。
そこで私たちのグループでは主に団地改装を軸として議論を行いました。団地改修では主に団地内にカーシェアリングなどのシェアリングスポットを設置する、公園の遊具を活用して発電をできるようにするなどが上げられました。しかし、ニュータウン計画の際、早く育つ木のみを植林してしまったことが原因で森林の管理が行き届いていないということや、すでに団地の一部は市の管理では無く民間の企業になってしまっていることで一斉に改修することができないなどの問題が挙げられました。
そこで私たちは、学校などの公共施設を先に改修し、モデルを作ることを第一歩としました。また、一般企業が管理している団地はその企業のモデルハウスとして改修をしてもらえば良いということになりました。また、物理的な改修も重要ではあるが、精神的な部分でも充足してもらうことが重要だと考え、団地の改修は共有スペース(カラオケ、ジム、学習ルームなど)を取り入れ団地内のコミュニティが充実した物になるように案を出しました。
全五回の会議の中で私は様々な世代、業種の人が集まり、話し合いをするという貴重な体験をさせてもらってとても良い経験になったなとおもいました。普段話し合いをする際は同年代が多く、ある程度同じ価値観だったり共通認識がある人と話し合うのでいつもと違った意見だったりは出にくいのですが世代も業種も違ったりすると価値観やものの見方も異なってくるので面白い発想が出てきたり自分の中の価値観や視点も増やすことができたと思います。またグループに分かれて異なったことを話していても他のグループにも関わる意見が出てきたり連携をしなければならないような意見も多く出てきたので、やはり一つ一つは独立しているわけでは無くそれぞれが関連性を持ったものなのだと再認識しました。そのため一つのことを達成するだけでも多くの団体が協力することが必要になると考えました。
今回で多摩市議会は終了となりますが、多摩市としてはこの会議が始まりで三十年後の目標達成のために継続して活動をするべきだと考えます。また私もこれで終わりでは無く自分事として環境問題について考えていこうと思います