OTSUMA TAMA Junior and Senior High School

学校生活

【高3】BLM (Black Lives Matter)を教室で話そう【朝日新聞】

更新日時:2020年10月22日

【高3】BLM (Black Lives Matter)を教室で話そう【朝日新聞】

高校3年生(31期生)

BLM (Black Lives Matter)を教室で話そう

1020日(火)の朝日新聞に本校の世界史特講(高校3年生自由選択)の授業が取り上げられました。「BLM Black Lives Matter)を教室で話そう」という記事です。

 

Black Lives Matter(黒人の命こそ大切だ)」とは、5月以来アメリカを中心に起こっている黒人差別に抗議する運動です(詳細は過去記事「校長室より」をご覧ください)。テニスの大坂なおみ選手が被害者の名前を記したマスクを試合で着用して、運動に賛同したこともニュースになりました(過去記事リンク)。

 

本校のアドバイザーである吉野先生も、「中学受験 進学レーダー」 を通じて、情報を発信しています。(特別公開:第15回「民主主義の国アメリカで続く構造的黒人差別)

 

コロナ禍の中、またも起こった黒人の殺害事件を機に最大の盛り上がりを見せています。黒人への差別は法的には撤廃されたはずですが、アメリカ社会ではまだ根強く残っていますし、黒人には貧困層が多く、コロナ禍でも働かざるを得なかったり、経済的打撃を被った方も多いのです。そういったことが、コロナ禍で運動が広がった要因と言えるでしょう。

 

さて、授業では、「BLM」を取り上げた報道番組を見たあと、なぜそのような差別が生じたのか、また差別の撤廃を目指してどのような運動があったのかを復習し、その上で現代日本社会との共通点について考えました。

 

授業を実施した頃の大妻多摩は分散登校期間中で、半分の生徒は在宅でオンライン授業を受けていました。あの頃は今よりも先の見えない日々で、生徒のみなさんも辛い思いをしていたことでしょう。

 

しかし、日本全体で見ると、オンライン授業を受けられたのは高校生でも14%に満たず、受講したこと自体が希なことと言えそうです。また、あの頃みなさんが在宅できたのは、医療や流通といった分野で働いて社会を支えてくださっている方がいたから可能だったとも言えます。一方で、感染した方や一部の業種の方に向けての差別的言動も報道されました。日本でも「BLM」は決して関係の無いことではないのです。

 

高3の飯島さんは、インタビュー中、「自分が海外に行ったら、今度は自分が差別を受ける立場になる可能性もあると思う」と発言していました。海外で起こった問題ですが、他人事ではなく、我が事として捉えている感性が素晴らしいと思いました。

 

日本国内に居住する外国籍の方は約2%。そして日本人も海外に住む可能性も今後ますます広がるでしょう。あなたは「BLM」の報道をどう捉えますか。