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学校生活

#20 イスラム教について③【トルコ滞在記】

更新日時:2022年10月30日

#20 イスラム教について③【トルコ滞在記】

じゅうたんとその奥のミフラーブに注目



#20 イスラム教について③ (2014年8月2日)

モスクの中はがらんとしています。日本のお寺でしたら、中にきらびやかな仏像が安置されていたりしますが、モスクの中には唯一神アッラーや開祖ムハンマド(マホメット)の像や絵画は一切ありません。
なぜでしょうか?
それはイスラム教では偶像崇拝を禁じているからです。

モスクの中は世界各地どこでもほぼ同じです。
中心は「ミフラーブ」と呼ばれる壁のくぼみ。ミフラーブはメッカの方向を示しています。礼拝はこのミフラーブのある方向に向いて行います。

そしてミフラーブの右側に「ミンベル」と呼ばれる説教壇があります。階段みたいですね。ここへイマームと呼ばれるイスラム教の導師が上り、説教をおこないます。(説教といっても叱るわけではありませんよ)
イスラム教のイマーム(導師)は礼拝の時のリーダーであって、キリスト教の聖職者とは違います。イスラム教では聖職者がいないのです。
そして説教をする際に、イマームは説教壇の真ん中あたりまでしか上りません。一番上はムハンマドが上る位置だとされるからです。

説教壇の最上段はムハンマドの場所


このように、モスクの中はどのモスクも似たようなもので、芸術的な個性は真上のドームの装飾によく表れます。スルタンアフメット・ジャーミィやイェニ・ジャーミィは非常に美しい装飾を持っています。

イェニ・ジャーミィ内のドームの装飾


また床の礼拝用じゅうたんにも注目です。一人一人の礼拝用スペースを区切るデザインになっています。

基本的にこの場所で礼拝をするのは男性です。イスラム教では男性と女性は同じ場所にいることは避けるべきものとされていて、女性はモスク内の後方や中二階に場所が用意されています。そこはついたてや細かい格子状の壁で区切られており、男性の目にさらされないようになっています。
(厳格にイスラムの教えを実践する国では、女性がエレベーターに乗ってきたら、男性は全員そのエレベーターから出るという配慮をする国もあります)
礼拝する人々がモスクの中に収まりきらない場合は、モスクの建物の外でメッカの方向を向いて礼拝をします。

さて、礼拝はいまだによく分かりません。「アッラーは偉大なり」という意味の「アッラーフ・アクバル」という言葉が何度も何度も聞こえてくるのは分かるのですが、立ったりひざまずいたり、何かを唱えたりと一連の動作(この一連の動作をRekatという)は、一度説明してもらったのですが、異教徒の私には一度で覚えられるものでもありません。

その一連の動作は、一日5回の各礼拝で以下の回数行います。
サバ・ナマズ     4 Rekat
オーレ・ナマズ   10 Rekat
イキンディ・ナマズ  8 Rekat
アクシャム・ナマズ  5 Rekat
ヤトゥス・ナマズ  13 Rekat(ラマザン中はさらに20 Rekat)

しかも、各礼拝ごとに動作も多少違うようです。Aliさんに尋ねたら、礼拝の一連の動作は簡単だと言っていましたが、それはもう大人だからのことで、まだ礼拝の経験年数の少ない子供などにとっては難しいようです。
その証拠に、トルコでは毎日いろんなチャンネルのテレビショッピングで、「礼拝学習じゅうたんセット」を宣伝しています。いくつかの会社が販売していますが、どこも4,500円前後の値段です。これは一人分の大きさのじゅうたんにボタンが五つ付いています。各ボタンを押すと、一日5回の各礼拝の際のコーランの朗誦が流れます。動作は付属のDVDを見て覚えます。さすがイスラムの国です。

先日、Aliさんがブルーモスクでヤトゥス・ナマズをするというので、気軽に「じゃあ外で待ってるよ」と言ったのですが、なかなか出てきません。それもそのはず、ラマザン中は33Rekatも繰り返すわけですから。で、結局70分後にAliさんは出てきて、私はさすがに待ちくたびれました。

ブルーモスク内のドーム装飾

※本連載は、2014年~2015年にかけて掲載していた記事の復刻になります。
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