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学校生活

教員つれづれ草 216段

更新日時:2016年3月25日

教員つれづれ草 216段

新聞の社説読みくらべが興味深い。以下五十音順で一部紹介する。


「押しつけは時代遅れだ」(『朝日新聞』3月19日付)
…政府の立場を知ることは悪いことではない。ただ、それを唯一の正解として扱うのは押しつけだろう。

「根強く残る偏向に呆れる」(『産経新聞』3月19日付)
…検定に対し「政権寄りの考えを書かせようとする」といった批判が相変わらずあるが的はずれだ。

「多面的思考の育成こそ」(『毎日新聞』3月19日付)
…多面的なとらえ方や着想、異なる意見からも学ぶことが肝要で、「政府統一見解」で足るものではない。

「歴史記述がより正確になった」(『読売新聞』3月21日付)
…事実誤認を含む偏向した記述に「生徒が誤解する恐れがある」との意見が付いたのは当然だ。

教科書検定に関する各紙社説の論調である。争点となり得るテーマに対してどのような意見が存在するのか? このような題材を通じて、「考える」ことは有意義だろう。教員としても、特定の価値観を押しつけるのではなく、様々な意見を生徒に示し、主体的に考える機会をつくっていければと改めて感じた。

井の中の高野聖