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学校生活

教員つれづれ草 222段

更新日時:2016年6月9日

教員つれづれ草 222段

 

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教員つれづれ草 222段

 隣り合った人々が平和に暮らしているのは、人間にとってじつは「自然な状態」ではない。〈......中略......〉 いつも敵意で脅かされているのが「自然な状態」である。だからこそ平和状態を根づかせなくてはならない。(池内 紀・訳 カント・著『永遠平和のために』集英社より)

この文章を初めて読んだ時、ほんの少しだが衝撃を受けた。なぜか。私は平和に暮らしていることが「自然な 状態」だと思っていたからだ。しかし、哲学者カントはその逆を指摘する。

ここから何を学ぶ必要があるのか。残念ながら、人と人、国と国というものは利害のぶつかり合いを避けるこ とはできない。このことをしっかり認識したうえで、油断してはならないということではないか。

永遠に平和を維持していくためには、さまざまな敵意があることを忘れず、積極的に「平和」を根づかせなけ ればならないのだ。そのために日本国として何ができるのか。

「憲法9条を維持すべきか、改めるべきか」という対立軸はこの一点にかかっているのではないだろうか。 朝読書期間の一冊として、上記の本を手に取ってみてはどうだろう。中高生向けにやさしく書かれている。

井の中の高野聖