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【進路指導】立教大学 池袋キャンパスを訪問しました

更新日時:2025年12月5日

【進路指導】立教大学 池袋キャンパスを訪問しました



【進路指導】立教大学 池袋キャンパスを訪問しました

ごきげんよう。11月20日(木)に、中3~高2の生徒34名が立教大学 池袋キャンパスを訪問・見学しました。
ご講演を務めてくださったのは立教大学経済学部 特別専任教授の 郭 洋春 先生(カク ヤンチュン)先生です。また、大妻多摩の卒業生である経済学部生1名と文学部生1名もキャンパス案内と講演を行ってくれました。

郭先生は「経済学部長兼研究科委員長」「教務部長」など多くの重要ポストを歴任されたほか、2018年~2021年には立教大学の総長を務められ、長きにわたって立教大学経済学部で活躍されています。 (先生のご紹介はこちら

郭先生のご講演では、立教大学の魅力や経済部で学ぶことの奥深さをお話しいただきました。
「立教大学は法、経済、理学部を除くすべての学部で女子生徒が多い大学です」という驚きの情報から始まり、「リベラルアーツ教育の伝統から卒業必要単位の4分の1は教養科目を受講するカリキュラム編成になっており、さらにグローバル教養副専攻という副専攻を履修することで国際社会で通用する教養を身に着けることができる」と力説してくださいました。 また、海外留学プログラムの留学先は100校以上と提携しており、留学先での追加の授業料はかからないという充実の体制が魅力的です。

さらにキャリア支援の面では、年に何十回と行われるセミナーや、企業との連携を生かしたインターンシップなどが売りであるとのことでした。たしかにキャンパス見学中にも正門付近にキャリアイベントの看板がずらりと並んでおり、そのような光景からもサポートが非常に手厚いことがうかがえました。 (教育の特色についてはこちらもご覧下さい)

立教大学の魅力を存分に紹介していただいた後は、いよいよ郭先生が所属されている経済学部の紹介です。生徒が「立教(の経済学部)で一番面白い授業は何ですか?」という質問をすると、「私の授業ですね」と場を盛り上げてくださいつつ、一番の推しは「ゼミナール制度」であるとご紹介いただきました。立教経済学部のゼミナール制度は郭先生をはじめとする魅力的な先生方と少人数で3年間も共に学ぶことのできる仕組みであり、他大学にはない特長であると感じました。

また、郭先生は「平和経済学」という概念の先駆者であり、経済成長によってもたらされる負の側面の改善を研究されています。「1日1.25$以下で生活している人が世界で5億人いる。2$以下だと13億人にまで増える。これをなんとかしないと世界平和は訪れない」という言葉に生徒は衝撃を受けていた様子でした。「経済学を学ぶと、世の中のあらゆることが分かる。この点が経済学の魅力です」という力強いお言葉によって、生徒は課題解決の使命感と熱意を受け取り、その力を培うための場としての経済学部に強い関心を抱いたようです。

郭先生は近年では「100均資本主義」についても研究されています。「日本はなぜ低賃金でもみんな不満を言わないのだろう」という疑問から日本の衣食住を支える激安ショップの存在に着目し、日本の経済の特異性を100均資本主義という形で見いだされました。
(ご著書『100均資本主義 〜脱成長社会「幸せな暮らし」のつかみ方』(プレジデント社))

先生のご講演の後は、卒業生2名にキャンパスを案内してもらいました。赤レンガ造りのモリス館や端正な並木道、厳粛なチャペルや趣深い食堂など、歴史を感じる建物と現代的な美しい建物が調和しており、緑豊かな学内は都会らしい洗練された活気があふれていました。池袋駅から徒歩10分圏内にも拘わらず駅前の喧噪から隔てられた静けさもあり、学生が憩う芝生広場やカフェ、図書館などがコンパクトにまとまっていて過ごしやすい環境が整っています。

左)学祖の像 
中央)中庭の木 クリスマスに向けて飾り付け中 
右)赤レンガの校舎


 卒業生のおふたりにキャンパスを案内してもらった後は、そのまま現在の大学生活と中高時代についてお話していただきました。
 経済学部のNさんは学部のプログラムを活用した上海への語学・経済学研修留学、文学部のMさんもフランスへの語学留学について語ってくれました。おふたりが口を揃えて言っていたのは「これからの時代は、英語はできてあたりまえ」ということです。生徒たちはさらっと発せられた現代の大学生の新常識に面食らっていた様子でしたが、おふたりのお話を聞くうちに「ああ、英語はこれからの時代を生きるために絶対に必要なものなんだ」ということを実感させられた様子でした。「英検は絶対に取っておきましょう!高校1年生も、中学3年生も今のうちからです。2級以上が目標で、達成したら準1級にもどんどんチャレンジしてください」という旨のアドバイスをしていただきました。

そしてもう一つ、おふたりが揃って言ってくださったのは「大妻多摩という素晴らしい環境で学んだこと・頑張ったことが、大学生活でも就活でもそのまま自分の支えになっている」ということです。普段の授業や定期考査でのがんばりが資格試験や受験につながり、その先でさらに大学での研究に結びつく。部活や委員会やボランティアを始めとする課外活動でのがんばりが、人間的な基盤としてそのまま就職の際に輝く。そういった「大学生になってからの気づき・大妻多摩時代のありがたみ」を先取りして教えて下さり、生徒たちは貴重な視座を獲得することができました。そして「今の生活を楽しみつつ、悔いのないように」というメッセージで、心に灯が灯った生徒も多かった様子です。

その他にもおふたりに共通していたのは、「朝7:30に学校に来て図書館で勉強していた」という点です。どのような受験方式であれ、やはり日々の努力が何よりも不可欠であるということを生徒は感じ取ることができたようです。
大妻多摩では今年度より朝学習の段階的導入を行っていますが、実はそれに関連して「朝学習があるから7:30に来て勉強するようになりました!」という声がさっそく複数寄せられています。みなさんもこれを転機に朝の時間を活用し、先輩のように夢を実現する力を身につける機会にしてみませんか?

他にもおふたりはたくさんの質問に答えてくださり、とても充実した時間を過ごすことができました。生徒たちは自分の数歩未来を行く先輩たちがこんなにも立派に輝いている姿を見て、強く心を動かされていた様子でした。大妻多摩では「私の力を未来のために」という教育の信念を掲げていますが、立教大学という素晴らしい学びの場でおふたりがまさにその言葉を体現している姿を見て、大変誇らしく思いました。

学びの熱を授けてくださった 郭 洋春 先生と卒業生に心より感謝申し上げます。