【進路指導】慶應義塾大学三田キャンパスを訪問しました
更新日時:2025年6月21日

小川剛生先生のご講演に真剣に耳を傾ける生徒たち
慶應義塾大学三田キャンパスを訪問しました
ごきげんよう。6月14日(土)に、中3~高3の生徒38名が慶應義塾大学三田キャンパスを訪問・見学しました。

卒業生のおふたりと
案内を務めてくださったのは、大妻多摩の卒業生で現在法学部4年の塾生(慶応義塾大学の学生)2名です。おふたりのツアーによって、赤レンガの旧図書館をはじめとする慶應の魅力的なキャンパスを詳しく見て回ることができました。
キャンパス見学の後は卒業生のふたりによる講演を受け、大学生活や中高時代の貴重な話を聞くことができました。トークテーマがとても面白く、「慶應と早稲田、どっちがいいの?」「ツマタマの施設を使い倒そう!」「自習室の住人になろう」「先生を追いかけまわそう」などなど、面白おかしくも学びの深いお話をしていただきました。
講演の後は質問の嵐で、生徒たちは憧れの先輩に近づくための様々な知見を学んでいました。「高校生の頃は何時間勉強していましたか?」という問いかけに対し、「10時間を目標にしていました」という返答がなされ、生徒たちは「やっぱりそのくらいの努力が必要なんだ」と感嘆し、自分たちも後に続こうと決意を固めている様子でした。
また、今回は特別に、慶應義塾大学 文学部教授の小川剛生(おがわたけお)先生にご講演いただくことが叶いました。 小川先生は1995年に慶應義塾大学大学院 文学研究科 修士課程を修了したのちに2006年『二条良基研究』で第28回 角川源義賞を最年少で受賞、その後も中世文学研究の第一線で活躍なさっていて、『兼好法師 - 徒然草に記されなかった真実』(中公新書)など多数の著書を刊行されています。
引率教員が学生時代に指導を仰いでいた恩師でもあり、今回はそのご縁で中高生への言葉を賜りました。
小川先生は中高生の進路に対する迷いに寄り添いつつ、自身の将来という正解のない問いの選択肢として、慶應義塾大学ひいては慶應文学部という学びの場がいかに自由で魅力的であるかということを語ってくださいました。
また古典が苦手で興味が持てないという生徒から質問があった際、「知らない人と話す際、何かを分かってもらいたい際、かつては互いに知っている古典の一節を活用することが最大のコミュニケーションだった」という歴史を踏まえ、「自分が多くの言葉を尽くすよりも含蓄ある一つの言葉の方が互いの関係を結びつけることがある」という知見を語ってくださいました。ここに古典の魅力、ひいては文学の魅力が詰まっているように感じました。
学びの熱を授けてくださった卒業生のおふたりと小川先生に心より感謝申し上げます。

