【中3】中学卒業研究②【2019年度】
更新日時:2020年3月23日
中学3年生(33期生)
中学卒業研究②
中学3年生の卒業研究の紹介です。今回は、校内で優良賞を受賞した2名の研究報告を掲載します。
◎ 優良賞
「食品ロスの原因と解決策を考える ~作る人・売る人・買う人~」
近年の国際社会において懸念されている様々な環境問題ですが、大多数の人はその概要を詳しく知らないのが現状です。私は研究テーマについて悩みに悩んだ末に、自分の名前にちなみ、環境問題について研究することを決めました。
食品ロスというのは、食べられるのに未使用・未開封のまま捨てられてしまうことをいいます。しかし、国連食糧農業機関の「世界農業白書2019」によれば、地球上の約8億2000万人もの人々が空腹状態であるというのに、私たちだけ自分勝手な理由から無駄に食品を捨てるのは環境問題に貢献しているのかと思い、食材を作る人・売る人・買う人に分けて食品ロスの原因や減らすことのメリットを考えました。
日本では賞味期限が短く設定されていることや、外国での食品ロス対策、家庭で余っている食品をまとめて生活困窮者などに無償で提供するフードドライブという活動についてなど、調べれば調べるほど学べることを楽しみながら研究出来ました。
食品ロスの削減は生活困窮者の手助けになるだけでなく、自分自身にもメリットがあります。まずは「食品ロス」という言葉と現状を理解することから始めるべきなのではないでしょうか。私は修学旅行でクラスの子に「食べ残さないでね」と言ったり、自分自身も全ての食事を残さず食べたりなど、小さな努力を積み重ねることが食品ロスの削減に繋がると思います。「エコはかっこいい」ということを実感して頂きたいです。
◎ 優良賞
「NPBからMLBに挑戦して活躍できた選手とできなかった選手の違い」
NPBとは日本野球機構のことで、MLBとはメジャーリーグベースボールのことです。私はこれからNPBからMLBに挑戦するという選手に対して、マスコミや野球好きな人が「この選手はMLBでは活躍できないよ」などと理由もなく予想しているのを不満に思っていました。よって私は活躍できる選手、活躍できない選手の基準は何なのかを今までNPBからMLBに挑戦して活躍できた投手、野手と活躍できなかった投手、野手からそれぞれ5人を選び、選手のプロフィール(出身地、挑戦した年齢、配偶者の有無、身長体重、血液型など)、NPBでの成績などで違いを調べて活躍できる条件をあげました。
その結果、ドラフトの時点でMLBで活躍できる可能性が高いか低いかの違いが生まれることが分かりました。やはりドラフト1位の選手は素質を持っていて才能がずば抜けている選手なのでMLBでも活躍できる可能性が高いのです。そして私が驚いたのはドラフト4位の選手も活躍できる可能性が高いということです。5位や6位の選手よりも素質は評価されるのですが上位の選手ほど注目されないのでじっくり力をつける時間があり、活躍できるようになるまでの期間に良い指導者などに恵まれ成長し、MLBでも活躍できるほどの力がつくのです。違いを調べていくとその他にもたくさんのことが分かりました。最後に、作った条件でこれからMLBに挑戦したら活躍できる可能性の高い選手を調べました。投手では残念ながら誰もおらず、野手では山田哲人選手と野間峻祥選手でした。これからの二人の活躍に注目してみようと思いました。
この研究の活躍できる可能性のある選手の条件にあまり当てはまらなくても、ぜひともこれを裏切るような成績を収めてほしいです。
(TOP写真:図書室 ブラウジングコーナーにて)