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学校生活

【中3】数学総合「ウィルス検査の結果のとらえ方」

更新日時:2021年2月15日

【中3】数学総合「ウィルス検査の結果のとらえ方」

中学3年生(36期生)

数学総合「ウィルス検査の結果のとらえ方」

 今週の中学3年生「数学総合」の授業では,ウィルス検査の結果のとらえ方を扱いました。
 ウィルス検査の精度は100%ではなく,感染していないのに陽性判定が出たり,逆に感染しているのに陰性判定が出たりします。そこで,現在のPCR検査の精度を参考にしながら①検査を受ける人の70%が感染している場合と②10%が感染している場合について,陽性判定が出た人が感染している確率(適合率)を計算し,比較してみました。すると(詳しい計算は省略しますが),適合率は①では約95%だったのに対し,②では約47%に下がることが分かりました。
 この数値も参考にしながら,「誰でもウィルス検査が受けられること」について,意見を書いてもらいました。いくつかを紹介します。

生徒の感想

・誰でも検査を受けられるようにすれば,みんなの心配や不安を抑えられて経済の発展にもつながる。しかし,罹患率が下がり適合率が減り,検査の信頼性を失うというマイナス面もある。
・むやみやたらに検査の対象を広げたとしても,検査数に見合う結果は得られず、効率は悪くなる。加えて,医療関係者の負担も増してしまう可能性がある。よって,検査は濃厚接触者や家族の範囲に留めるべきなのではないかと思う。
・偽陰性や偽陽性の確率が上がってしまうと思うので,ありがたいようなありがたくないような感じだと思います。不安な人やマスクを外して仕事をする人(芸能人とか)は頻繁に受けられた方が安心できるのかなと思いました。
・誰でも受けられるのは賛成。感染しているか分からないよりは検査して分かった方がいい。濡れ衣を着せられる人が出てきても確かに陽性判定者の中に本物はいるから,多少の犠牲を払っても検査をして,少しでも感染の拡大を食い止めた方がいい気がする。
・誰でも受けられるのなら,陽性判定が出て怪しいと思ったらもう一度受ければいいと思う。そうすれば,もしかかっていないのに1回目に陽性判定が出ても,2回目には陰性が出ると思うから。

 計算結果は一つに定まりますが,その結果をどう受け止めるかは人によってさまざまですね。現在の社会で大きく取り上げられている話題でもあったからか,多角的な視点からの意見が多く,教えている側も大きな刺激を受けました。