OTSUMA TAMA Junior and Senior High School

学校生活

【中3】社会科 ✖ 理科 ✖ SDGs

更新日時:2020年12月19日

【中3】社会科 ✖ 理科 ✖ SDGs

中学3年生(34期生)

社会科 ✖ 理科 ✖ SDGs

 11月下旬に、中学3年生でSDGsを題材とする社会科と理科のコラボ授業を行いました。中学生の普段の授業は教科別に行われていますが、実生活はそうではありません。社会問題の解決にはありとあらゆる知識を総動員して臨まなければなりません。少しでもそういったことを実感してもらいたいと考えて企画したのが、今回のコラボ授業でした。地球規模の課題の解決には多様な視点が必要です。調べたいSDGsに関するテーマを「社会科的視点(人間の活動に関わるもの)」と「理科的視点(自然の法則や科学技術に関わるもの)」の両方の視点から調べて、相互が関連しあっていることを認識してもらうのが授業の狙いでした。

全5回の授業時間を用い、1回目に「SDGs」等についての説明と班分け、2・3回目に班で選んだテーマについて探究を行い、4回目に更に探究を深めながら発表準備、そして5回目の授業で発表を行いました。探究と発表は、各班の中で、社会科的視点で調べるメンバー(社会科班)と理科的視点で調べるメンバー(理科班)に分かれて進めていきました。例えば、目標2の「飢餓をゼロに」をテーマに選んだ班では、社会科班では「飢餓をなくすために各国がどのような取り組みをしているのか」、理科班では「人が生きていくために最低限必要な栄養分は何か、飢餓がみられる地域の気候でその栄養分を得るためにどのような植物・動物を育てることができるのか」ということについて調べていました。

当初は、異なる視点で調べるということについて戸惑う生徒も見られましたが、教員との対話を通して納得し、更に、より深い探究に進んだ場面が多く見られました。また、生徒同士でも、「このためのお金ってどこからくるの?」「この法律ってどういうこと?」と自分たちの言葉で互いに質問し合いながら理解を深めていく様子が見られました。 今回、授業の担当教員以外の先生方にも授業に参加して頂いたことが対話を促進させたようです。  5回目の最後の授業では、各班の中で社会科班・理科班がそれぞれ調べたことをパワーポイントの資料と共に発表し合い、各テーマについての問題点をあらいだすと共に、両視点での問題点を解決するアイデアを班で話し合いました。そして最後に、目標達成のために自分ができることを考えて「自分の行動宣言」を提出し、授業が終了となりました。

 短い時間でしたが、生徒達はよく調べ、よく考えていたと思います。また、SDGsをより身近に感じ、より自分事として捉えることもできたのではないかと思います。授業後の振り返りアンケートで「探究ができたか」「選んだテーマを社会科的・理科的視点でみることができたか」「問題点に対する解決策を自分で考えることができたか」という問いに対して95%以上の生徒が「よくできた」「まあまあできた」を選んでいました。感想の中には「もう少し調べる時間が欲しかった」という意見も複数ありましたが、来年度高校1年生で行われる「探究基礎」の授業も活用して更に探究を深めていって欲しいと思います。

 今回の授業が生徒の皆さんにとってSDGsに対する新たなスタートになることを祈っています。
発表資料の一部を以下に掲載致します。

 

生徒作成:発表資料の一部