OTSUMA TAMA Junior and Senior High School

学校生活

【中3】技家×理科Ⅱ×社会探究「大豆パワー ~身土不二~ × エダマメたくさんならせよう選手権 × 農地」

更新日時:2022年5月27日

【中3】技家×理科Ⅱ×社会探究「大豆パワー ~身土不二~ × エダマメたくさんならせよう選手権 × 農地」

中学3年生(36期生)

技家×理科Ⅱ×社会探究「大豆パワー ~身土不二~ × エダマメたくさんならせよう選手権 × 農地」

現在、中学3年生では、技家×理科Ⅱ×社会探究の合同授業「 大豆パワー ~身土不二~ × エダマメたくさんならせよう選手権 × 農地 」を進めています。技家の授業では大豆の栄養や食品としての利用、野菜の流通、理科Ⅱではエダマメ栽培、社会探究では農地問題を中心に多摩市の農業が抱える問題について学んでいく予定です。


多摩市では多摩ニュータウン開発に伴い、農地が減少し、農家の転職や規模の縮小が余儀なくされました。しかし、現在は規模が小さい特徴を活かした多摩市ならではの野菜の流通システムを展開しており、そのような内容も技家の授業で扱いました。また、多摩市は農家数の減少や高齢化などの様々な課題に対して、市内における持続的な農業の発展を図るために「多摩市都市農業振興プラン」を打ち出しています。社会探究の授業では「生産緑地2022年問題」を中心に多摩市の農業・農地問題について扱うことを考えています。


4月19日(火)には、多摩市農業委員会の萩原重治氏による出張講義が行われ、「野菜作りの基本」についてお話をして頂きました。萩原氏は長年、有機農法での農業を営まれ、多摩市議として活躍された経歴もお持ちの方です。事前に生徒から出された質問に対する回答を含めながら、「丈夫な野菜を育てるための土づくりのポイント」を中心に、「様々な野菜にみられる育て方の違い(肥料の必要性・水のあげ方など)」「健康であるための野菜の摂り方」「農業に携わる中で感じるやりがいや大変だったこと」など多岐に渡ってお話をして頂きました。「水や肥料をたくさんあげようとするのではなく、種が丈夫に育つ土をつくることが必要。肥料や水をあげすぎると、植物は根を伸ばさなくなり、弱くなる。」という言葉には、人を育てる上で大切なこととの共通点があるように感じました。

講義後の質疑応答の時間には、「摘芯の有効性」や「虫対策」、「1房の中にこれまで最大いくつのマメが入っていたことがあるか」など、事前授業で調べていたエダマメの育て方についての質問が多くみられました。また「萩原さんの作った野菜はどこで買えますか?」「イノシシに会ったことがありますか?」などの質問もでました。萩原氏には、どのような質問に対しても豊富なご経験と幅広い知識を基に丁寧に答えて頂き、生徒たちは学びを深める貴重な時間を頂きました。 出張講義の生徒の感想の一部を以下に掲載します。

種から育てたエダマメの苗は元気よく育っています。出張講義で学んだことも含めて各グループが自分達のエダマメの育て方をまとめ、苗を定植して1学期末の収穫を目指して栽培を続けていく予定です。

・本授業の様子は、多摩市農産物応援サイト「agri agri」でも紹介されています。  http://www.seeds-tama.com/agriagri/index.html

・「agri agri」に掲載されている萩原重治氏の紹介  http://agriagritama.jugem.jp/?eid=13

・多摩市の農産物は、永山にある「グリナード永山」1階アンテナショップPonte(ポ ンテ)や、聖蹟桜ヶ丘駅近くで週3日行われる「いきいき市」などで購入可。  http://www.seeds-tama.com/agriagri/kau/index.html

生徒の感想


・色々な言葉を初めて知った。(根粒菌、五穀) また、枝豆をそのままにしておくと色が変わって大豆が作れることも初めて知った。

・私は、植物は肥料や水をたくさん与えて毎日毎日様子を見に行って、という育て方が正しいと思っていました。なので今日萩原さんのお話を伺って、肥料や水をあげすぎて肥満児にならないように丈夫に育てる、というお言葉を聞いたとき、とても驚きました。 私の家でよく面白い野菜などを育てているのですが、私は害虫駆除が苦手で、あまり好きではありませんでした。害虫は肥料のにおいを嗅いで来るそうなので、肥料の時期や、そもそもの肥料を見直してみようと思いました。枝豆栽培以外の話も聞くことができ、有意義な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。

・枝豆は、木や葉が茶色になると取り頃になることや、今の時期ならカメムシなどの害虫が寄ってこないことがわかりました。 また、1房4粒だと規格外になることもわかりました。 今回自分たちが作る際には丈夫にするためにあまり肥料を与えすぎないようにしたり、無農薬で楽しく作りたいなと思いました。

・枝豆は水を余りあげないほうがより丈夫な枝豆になることが分かった。枝豆は、日当たりがよくて、風通しがいいところのほうがよく育つことが分かった。 農家の方々は私たちが思っているよりも苦労していることが分かった。 これから、教えてもらったアドバイスをもとに枝豆を育てて、おいしい枝豆をたくさん育てたいです。また、ほかの野菜を育てる時などに、活用していきたいです。多くの農家が、おいしい野菜を育ててくれているおかげで私たちの生活が成り立っていることが分かった。これからはもっと感謝して過ごしていきたいと思いました。

・水や肥料について考え過ぎていたことが分かった。野菜を育てるのは小学校以来初めてなので、育てるのは緊張していたが、そこまで神経質にならなくていいようで少し 安心できた。 ハクビシン、アナグマを見たことがあるよ、ではなく捕まえたことがあるよ、とお話しされていて、えっ😮と驚いた…私たちから見るとかわいいけど、大変なんだなぁと 知ってはいたけど改めて害獣に関して考えた。一番実をつけてご褒美もらうぞー!!!!

・4粒の枝豆が入ってたら私はうれしいけど、それも規格外商品になってしまうことに驚きました。また、今日の萩原さんのお話を聞いて枝豆以外の野菜も育ててみたいと 思いました。 ・水を与えない方が力強く育つということを初めて知りました。 また、虫は全て害虫だと思っていたけれど、良い虫もいることを知って、驚きました。

・初めて知ったことはあまり肥料を与えないほうがいい作物が育ちおいしくなるということです。 感じたことは、農家の人たちのおかげで私たちの生活はなりたっているんだなと感じました。

・枝豆以外の野菜についての話もあり、とても参考になりました。私の祖父の家では野菜を作っているので、野菜作りを手伝うときは今日学んだことを活かしていこうと思いました。 大切に育てた物が台風で被害にあったりの話を聞いた時私まで悲しくなりました。萩原さんの思いが詰まってる野菜、食べてみたいです!