【校長室より】ニュースレター「多摩の風」vol.19
更新日時:2024年12月25日
ニュースレター「多摩の風」とは
本校の多彩な教育活動とその魅力を皆さんに紹介したいと思い、整理・編集したのがニュースレター「多摩の風」です。生徒には紙で配布しておりましたが、校内外問わずご好評をいただいていたので、今年度からはHPでもご紹介する運びとなりました。ぜひ、ご覧ください。(一部内容につきましては、学校生活ブログでも紹介しております。)
- 東京薬科大学にてミニ講義受講&研究室見学
- 中2 グローバルキャリアフィールドワーク
- 東北被災地訪問
- 模擬国連入門会議初開催!
- 中3 環境問題ワークショップ
- 高3 テーブルマナー講習
- SB Student Ambassador東日本ブロック大会 参加報告
- 2024年度文化祭を振り返って
- 編集後記
7月10日(水)に、高校1年生8名が、本校と高大連携協定を結んでいる「東京薬科大学」を訪問し、ミニ講義受講と研究室見学を行いました。
ミニ講義では、薬学部教授の三浦典子先生から薬剤師の仕事について、生命科学部前学部長の井上英史先生からよい未来をつくるための学び方について、それぞれ貴重な話を聞くことができました。 また、研究室見学では臨床微生物学研究室の中南秀将先生のご厚意で、研究に使うさまざまな機器を見せていただいたり、黄色ブドウ球菌や新型コロナウイルスの研究についてお話をうかがったりすることができました。
高校1年生は、これから自分の進路について具体的に検討する時期ですが、参加者はみな真剣に、そして興味を持って話に聞き入っていました。きっと、進路決定に大いに役立ったことと思います。
ご協力いただいた東京薬科大学のみなさま、本当にありがとうございました。
東京薬科大学にてミニ講義受講&研究室見学
中2のオーストラリア修学旅行(グロキャリ)、現地3日目の様子をお届けします。この日は、現地で働く日本人の方々にインタビューをする機会がたくさんありました。
午前中は、 カランビン・ワイルドライフ・サンクチュアリでの活動です。サンクチュアリとは、自然保護区のことです。生徒たちはまず、日本人職員の方に、カランビンではオーストラリア固有の動物を展示しているだけではなく、怪我をした野生動物を無料で治療するなど、自然保護に長年取り組んでいることをレクチャーしていただきました。各班一つずつ、職員の方にインタビューの質問をしました。
その後は、コアラを抱っこして写真を撮ったり、バードショーを見たり、サンクチュアリ内の動物病院の様子を見学したりなど、班別にサンクチュアリ内を見学しました。サンクチュアリ内でお昼を済ませた後は、ゴールドコーストの海岸で集合写真を撮りました。海がとてもきれいで生徒たちも嬉しそうでした。
【中2】グローバルキャリアフィールドワーク 現地3日目(オーストラリア)
午後はホテルにいったん戻り、ホテルのバンケットルームと街中に別れて、現地で働いている5名の日本人の方々にインタビューをしました。生徒たちは緊張して少し固くなっていましたが、少しずつ、質問ができるようになりました。なぜ海外で働くことを決めたのか、海外で働くことのやりがいや困難など、生徒たち自身のキャリアについて考えるきっかけとなるお話が多く聞けました。
夜は中華料理でした。かなりの分量でしたが、たくさん食べて、翌日の活動に向けての元気を蓄えました!
7月28日の朝、東京駅を出発して3泊4日の東北被災地訪問がスタートしました。今年は中学1年生から高校2年生までの33名が参加しています。 当時の津波の映像や、避難場所になった体育館で行われた中学校の卒業式の答辞の映像も見せていただき、生徒は真剣に見入っていました。
東北被災地訪問 1日目
到着して、まず昼食で気仙沼名物のホルモン(焼き肉)を食べ、気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館へ向かいました。
伝承館では、3つのグループに分かれ、高校生の語り部の方に説明していただきながら見学しました。被害の状況がそのまま残されているため、津波が建物のどこまで来たのか、その威力がどれほどのものだったのかを自分たちの目で確認しながら話を聞くことができました。生徒もメモをとりながら熱心に聞いていました。
東日本大震災後に生まれた中学1年生も震災のことはもちろん知っていましたが、心に響くものがあったようです。
最後に、見学を通して感じたことや伝えたいことを付箋に書きました。
8月28日(水)、大妻中高、大妻中野中高、大妻多摩中高合同で、SDGs弁当会議(模擬国連入門会議)を開催しました。かねてより、大妻系列校で協同学習ができないかと教員間で考えており、数年越しの思いが実りました。
三校で募集をかけたところ、合計107名の参加者が集まりました!ほとんどが模擬国連会議初心者なので、関連用語(PPP・モデ・アンモデ・モーション・コンバイン・DR等)に戸惑いましたが、三校の経験者がリードしてくれて、何とか最後の決議まで辿り着きました。
【国際プログラム】 大妻三校合同 模擬国連入門会議 初開催!
「SDGs 弁当会議」とは、模擬国連会議の形式で、それぞれが担当国の大使になって、国際課題の解決に向けて決議案を作るプロジェクトです。ミッションは、「採択されたSDGs弁当は自国で販売をしなくてはならないこと」、また「自国の食文化、農産物、畜産物をできる限り取り入れ、反映させること」です。
実施後のアンケートによると、「知らない人と話すときに自分の意見をしっかりと伝えるのが難しかった。」、「国益を守りながら世界中の人が食べられるお弁当にするのは想定以上に難しく、あまり自分から発言できなかった。」など苦労した様子がうかがえます。
また、「自分の提案が認めてもらった時や、分かれていた意見が一致した瞬間、達成感があり、楽しかった。」、「充足感を得ながら話し合いができて楽しかった。1日の終わりには他校の人と仲良くなれて、こうやって同じ目標を持った仲間が私の周りに増えていくのだなと実感し、嬉しくなった。」という意見も見られ、「また模擬国連に参加したい」と半分以上の生徒が回答しています。
台風10号の影響で中止になってしまう恐れもありましたが、生徒同士が交流している姿を見て、開催できたことを本当に嬉しく思っています。指導にあたってくださった大妻中高の関先生、山本先生、生徒を沢山集めてくださった大妻中野中高の福島先生、安井先生には重ね重ね感謝申し上げます。
次回は、大妻嵐山中高も交え、大妻四校で協同学習が実施できればと願っています。
また、今回で4回目を迎えることになった中3環境問題ワークショップですが、初めての試みとして午後に外部施設への訪問も行いました。清掃工場と長谷工テクニカルセンターです。長谷工テクニカルセンターは、緑化実験・太陽光発電実験・素材実験・換気実験と様々な構造研究をしていて、コンクリートの破壊実験も見せていただきました。
【中3】環境問題ワークショップ
環境問題は科学的な見方、社会的な見方、倫理的な見方、様々な面でのアプローチがあり、通常の学校での授業だけではなかなか理解することはできません。そこで、大学の先生など専門家の講義を取り入れた、まさに教科横断的な試みになります。ワークショップですから、単に講義だけでなく、グループワークやプレゼンなどもプログラムの中に入っています。
高大連携協定を結んでいる東京薬科大学の微生物の先生、大妻女子大学の環境政策の先生に加え、地域連携で昨今お付き合いがある清掃工場職員の方、をお呼びして講義を行いました。
最終日となる3日目には、グループごとに環境問題解決のための提言をプレゼン資料にまとめ、プレゼンをしてもらい、優秀グループを決めました。どのグループも学んだ知識から、どうしたら環境に優しい人間活動ができるのかを、説得力あるプレゼン資料としてまとめていました。特に優秀グループは、クイズを交えたり、思考を凝らした内容で、これなら自分も環境に優しい活動をしてみようと思わせるプレゼンばかりでした。
中間考査最終日の10/22、高校3年生はテーブルマナー講習に参加するためホテル日航立川東京に行きました。試験が終わったばかりで疲れているかと思いきや、いつもと違う場所でいつもと違う食事が出来るということで移動する前からテンションが高い生徒が多かったように見受けられました。
約2時間の講習の最後には、講師の方から『今日の料理に物凄く沢山の人々が関わっています。すべての人に感謝をしましょう。』というようなありがたい話もありました。生徒の皆さんにとって、普段の教室の中では体験することが出来ない様々な事を学んでくれたことと思います。
【高3】テーブルマナー講習
講習では椅子の座り方、乾杯の仕方、ナイフやフォークの使い方や置き方など、生徒達にとって実はよく知らない食事の時のマナーをホテルの講師の方が詳しく分かりやすく教えてくださいました。
10月27日(日)、第5回サステナブル・ブランド国際会議(以下SB会議) 東日本大会に高2の12名が参加しました。今年は各校の最大人数である12名が早々と参加希望の意思を示し、この会議が本校で浸透しつつある状況がうかがえます。
事前に4つのディスカッションテーマが与えられ、本校生徒は、損害保険ジャパン株式会社による「事故や災害に強い地域づくりに向けて取り組めることを考えよう!」と日本貨物鉄道株式会社による「貨物鉄道輸送をもっと知ってもらうためには」に参加しました。
このSB会議は、初対面のメンバーとのディスカッション(90分間)を通し、これからの社会的課題に対し解決策を考え、最後にグループで発表します。他校生徒とのディスカッション、プレゼンテーションは、校内でのプログラムでは得られない経験を得られます。
本日得た情報、知識を、今後是非様々な場面で発信してほしいと思います。
(司会生徒感想①)
【SDGs】SB Student Ambassador 東日本ブロック大会 参加報告
生徒の感想
・色々な意見を聞くことが出来ました。「そんな視点があったのか」と多角的に物事を捉えることの面白さを感じました。発表が上手な子の仕方を真似して次の発表の機会に繋げたいと思います。
(司会生徒感想②)
・私は中学生のころなどはSDGs関連の授業はあったものの、自分で考えることはあまりなかったので他の高校生の考えを聞いたり、自分でもSDGsについてたくさん考えるいい機会になりました。SDGsについてディスカッションをする機会は普段あまりないと思うので、SBは参加するのにとてもいい機会だと思います。
(司会生徒感想③)
・今回この貴重な経験をしたことで、自分から発信したり、意見を出したりすることの大切さを学びました。また、慣れない環境の中で初めて会った人たちと色々な意見を出し合いながら課題解決をするのが大変だったけれどすごく楽しかったし、やりがいを感じました。自ら沢山の意見を出していくことで、少し自分に自信を持つことができました。有名な企業の方や持続可能な社会を生み出す第一線にいらっしゃる方の貴重なお話を聞けたのも嬉しかったです。このような機会は、学校ではなかなかできないことなので少しでも興味があるならば後輩にも是非参加して欲しいと思います。
9月14日(土)9月15日(日)に大妻多摩中学高等学校の文化祭『第37回 欅祭(文化祭)₋Over the Top₋』が開催されました。今年はコロナ渦以前のように制限がほぼない状態で開催することができ、大いに盛り上がりました。
2024年度 文化祭を振り返って
夏休みから2学期にかけては、行事目白押しな時期になります。振り返ってみると、コロナから解放され、ほぼ全ての行事が元通り開催となっただけでなく、大妻三校合同とか高大連携とか海外研修などパワーアップしているのを実感します。大妻多摩が益々バージョンアップしていくことでしょう。
編集後記