【校長室より】入学式 式辞
更新日時:2023年4月12日

入学式 式辞
令和5年4月7日
熊谷 昌子
うららかな春の光の中、色とりどりの花が咲き競う季節を迎えました。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんが制服をまとって本校に登校してくださる今日の日を心待ちにしておりました。私たち教職員・在校生一同、新入生の皆さんの入学を心より歓迎致します。
今日からみなさんは大妻多摩生としての歩みが始まります。同時に、これからの6年間は「子どもから大人に変化していく6年間」でもあります。体つきが大きくなっただけの人を大人とはいいません。大人とは、自分の事が自分でできる人のことを言います。また、自分のために、他者のために何をすべきかがわかっている人のことを言います。そんな大人になるためには これから多くの力をつけていく必要がありますが、 今日は その中でも特に大切な二つの力 についてお話しします。
一つ目は「自ら考える力」です。情報や物事を何も考えずに鵜呑みにしたり聞き流したりすることなく、自分の頭で考えることを習慣にしていきましょう。自分で考えるためには、その根拠、あるいはベースとなる知識が必要です。授業はもちろんのこと、学校行事・部活動・仲間との交流などを通して、しっかりと自分の核になる根拠を手に入れてください。その上で、仲間と意見を交換し合い、さらに深い思考ができるようになっていきましょう。
二点目に大切なことは、「他者に対する感謝の気持ちやいたわりの気持ちを行動として表す力」です。皆さんの成長には必ず他者、たとえば、周りにいる仲間、保護者、先生、地域の方など、様々な人の支えがあります。そういった方々の気持ちを思いやれる人であってほしいと願うとともに、感謝の気持ち、いたわりの気持ちを行動で示せる人になっていただきたいのです。心は目に見えません。だからこそ行動という目に見える形にして伝えるこ
とが大切なのです。まずは今日、おうちに帰ったら保護者の方に対して今まで支えていただいたお礼の気持ちを込めて、これからの中学生活の抱負を伝えてくださいね。
これらの力を身につけることは、いうほど簡単ではありませんが、大妻多摩での学校生活を通して一歩ずつ着実に前進していきましょう。
遅くなりましたが、保護者の皆さまには、お嬢様のご入学あらためてお祝い申し上げます。本日より、大切なお嬢様を、お預かりいたします。本校全教職員が力を合わせて、ご期待に応えられるよう努力いたします。どうか、本校の教育に対し、深いご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
最後に、学祖大妻コタカ先生の言葉を紹介します。「若い時代には、おおいに外に向かって自分を進ませてみる必要があります。失敗することもあるかもしれませんが、失敗すればそれが一つの体験になります。一番大切なことはそれにくじけないだけの勇気をもつことです。」という言葉です。生徒の皆さん、これからの6年間で勇気をもって沢山チャレンジしてください。
大妻多摩で過ごす一日一日が、挑戦と新しい発見に満ちた楽しい日々になる事を祈念して、式辞と致します。