OTSUMA TAMA Junior and Senior High School

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【校長室より】ニュースレター「多摩の風」vol.9

更新日時:2022年12月2日

【校長室より】ニュースレター「多摩の風」vol.9



ニュースレター「多摩の風」とは

2021年度から管理職が代わり、本校の多彩な教育活動とその魅力を皆さんに紹介したいと思い、整理・編集したのがニュースレター「多摩の風」です。生徒には紙で配布しておりましたが、校内外問わずご好評をいただいていたので、今年度からはHPでもご紹介する運びとなりました。ぜひ、ご覧ください。(一部内容につきましては、学校生活ブログでも紹介しております。)


PDFとしてのダウンロードはこちらから可能です。(「多摩の風」vol.9 )

過去の記事



文化祭


 9月18日(日)と19日(月・祝)の2日間にわたって、「自遊自祭(じゆうじざい)」をスローガンに欅祭が実施されました。台風が近づいてきて2日間ともあいにくの雨模様で、残念ながら後夜祭はできなくなってしまったものの、文化祭本体はなんとか開催することができました。新型コロナウイルス感染症のことも考慮して午前中のみの開催でしたが、制限付きながら3年ぶりにお客様にも入場していただき、活気のある文化祭となりました。

 「世界の遊び」を共通テーマとして、各クラスが工夫をこらして研究・展示を行いました。その中で、神社の縁日をイメージして射的やヨーヨー釣りなどを楽しめる部屋を作り上げた中学3年4組の「田辺大社」が欅大賞を受賞しました。おめでとうございます!
 紙面の都合上、全クラスの紹介はできませんが、中1の各クラスがどのような企画をしたのかご紹介しましょう。


《1組》ターゲットサッカーや輪投げ等を企画しました。それぞれの遊びが作り込まれており、テーマパークに設営されたアトラクションのようでした。手作りの景品もアクセサリーショップで販売されていそうなくらい完成度が高く、受け取った人みんなが感動していました。

《2組》ランタン作り体験を行いました。暗幕を張ったクラス内には生徒が作成したランタンが床と天井に見渡す限り張り巡らせてあり、ぼんやりと幻想的な明かりが灯っていました。聖ヨハネ祭の夜をモチーフにした雰囲気がとても素敵な空間を作り上げていました。

《3組》缶ポックリレースが開催されました。内装はアフリカをイメージしており、いろんな動物の足跡が床に点在していたり、コース上にワニやヘビが横たわっていたり、遊び心満載な教室が楽しいと好評でした。小学生から大人まで熱中して取り組んでいる様子が印象的でした。

《4組》ビー玉を穴に入れる「マーブル」というボードゲームと「投壺」を行いました。マーブルは手作りのボードでビー玉を不規則に転がすのがとても楽しく、その動きにハマってじっくりと腰を据えて集中しているお客さんの様子が印象的でした。

 例年、おやじの会のお父様方も露店を出して文化祭を盛り上げてくださっていましたが、今回はコロナのこともあって飲食物の販売はできませんでした。そこで今回は「縁日」と、「二十四時間戦えますか」という、おそらくほとんどの生徒は知らないであろうバブル経済の頃の流行語を看板にした(笑)、ご自身のお仕事について紹介するコーナー「おやじのお仕事相談室」を企画してくださいました。こうしてお父様方も学校に関わってくださるのは大変嬉しいことです。


 最後に、文化祭実行委員長が寄せてくれた文章を紹介します。

 「文化祭を振り返って」
 ごきげんよう。今年度は2日間ともに、あいにくの天気となってしまいましたが、無事に文化祭を終えることができ、大変嬉しく思います。

 今年度の文化祭を開催するにあたり、高校2年生をはじめとする文化祭実行委員は今年の1月から約9か月間、何度も話し合いを重ねてきました。2020年度の文化祭から新型コロナウイルスの影響により、実公演や露店等の文化祭の中でも目玉となる企画が中止となり、全校生徒の皆さんの文化祭に対するモチベーションが下がりつつあるということから、3月ごろに文化祭アンケートを実施しました。やはり、感染拡大防止の観点から様々な場面で制限がかかってしまう文化祭を窮屈に感じている生徒も多く、この現状を変えたいと思い、今年度の文化祭のテーマは自由の意味を込めて「自遊自祭」となり、また例年にはない受験生ツアー、セルフ写真館、ラーメン屋さん等の新しいことに挑戦しました。

 文化祭当日はたくさんの方々にお越しいただき、少しではありますがコロナ前の文化祭の形を取り戻しつつあるように感じました。

 今年度は台風の影響もあり、突然の変更が多かったと思います。そして悔しい結果になってしまい、涙を流している生徒も見ました。ですが、今できることに全力で取り組み文化祭を盛り上げてくれた生徒の皆さん、たくさんのご指導や温かい励ましをしてくださった先生方、片付け日の急な予定変更にも冷静に対応し、最後の最後まで文化祭の運営を頑張ってくれた文化祭実行委員、本当に皆さんのおかげで文化祭を成功させることが出来ました。
 文化祭の開催に携わってくださった、すべての方に感謝申し上げます。


 まだ先の読めない状況ではありますが、来年度以降も無事、文化祭が開催できること心より願っております。




中1 多摩巡検


 10月5日(水)に中学1年生は多摩巡検を行いました。多摩丘陵には縄文時代にどのような植物がみられ、当時を生きていた人々がどのように植物を利用しながら暮らしていたのか、考古と自然の両観点から多摩市について学ぶもので、今年初めて実施されました。
 午前中は東京都埋蔵文化財センターを訪問しました。学芸員の方々から『縄文時代の暮らしと植物』と『縄文の村でみられる植物』についての講義を受け、生徒たちは「竪穴住居はなぜ地面を掘り下げてつくられているのか」、「(弓づくりに利用されていた)イヌガヤとはどのような素材か」、「(アワの原種である)エノコログサはどのように食材として選ばれてきたのか」、「縄文時代に植物の育て方を知っていたのか」、「食用で危険な植物をどのように理解したか」など、積極的に質問をしていました。展示・体験コーナーでも縄文土器パズルなどに挑戦し、楽しみました。また、縄文時代の植生を復元した「縄文の村」の散策時には、講義で紹介されたカラムシ、ナラ枯れしたコナラ、多摩の固有種であるタマノカンアオイなどの植物を、マップを使って楽しそうに探していました。


   午後は雨天のため、多摩ニュータウン開発時に多摩丘陵に生息していたタヌキを題材としたビデオを視聴し、50年程前の多摩市の姿を知りました。本巡検に先立ち『やとのいえ』(偕成社)という絵本を通して明治時代からの多摩市の変遷を紹介してきましたが、多摩ニュータウン開発について、動物の視点も含めた自然と共生する社会について改めて考える機会になっていればと思います。今回行けなかった学校周辺の「よこやまの道」は改めて散策する時間を設ける予定です。
 今後、6年間で本校が立地する多摩市を舞台に様々なことを考え、学んでいきます。本巡検での気づきや学びが、今後の生徒たちの活躍に繋がると嬉しいです。






中2 校外学習

 10月5日(水)、中学2年生はTsumatama SGLのScience(理数教育)の一環として恩賜上野動物園・国立科学博物館に行きました。コロナの影響がある中で、小学校での修学旅行や中学になってからの宿泊行事等も経験のない学年です。中学生になって初めての校外学習の機会でした。
朝の集合場所は、都立上野恩賜公園内にある東京文化会館脇の広場でした。事前学習では、初めて経験する現地集合に備えて電車の乗り換えの検索もしました。当日の朝は、小田急線遅延というハプニングもありましたが、グーグル・クラスルームを活用して連絡を取り合い、無事に集合できました。


 恩賜上野動物園では事前学習で調べてあった動物たちに会い、観察をすることができました。
国立科学博物館では普段目にすることのできない様々な分野の本物や標本に触れることで好奇心を刺激されたようです。また、体験型の展示にもチャレンジ、ワークシートにも取り組みました。ワークシートは32種類を用意し、すべてのチームが違う種類のものを担当しました。それを元にして、事後学習の機会に冊子にまとめました。
あいにくの雨模様でしたが充実した一日を過ごすことができました。






中3 修学旅行


 10月2日(日)から3泊4日で広島・神戸方面へ修学旅行に行きました。この学年は中学入学以来初めての宿泊行事であり、修学旅行委員を中心に準備を重ね、生徒たちも楽しみにしていました。
 朝から新幹線に揺られた後、午後に宮島の厳島神社に参拝しました。あいにく大鳥居が改修工事中でしたが、数名のグループで神社から港までを散策して美しい海や町並みを眺めたり、名物の紅葉まんじゅうを味わったりして思い思いに楽しみました。その後チャーター船で宿泊ホテルへ。それぞれの部屋からは海や広島の町並みを眺めることができ、見晴らしの良いホテルです。


 2日目午前は平和記念公園にて、現地のガイドさんから被爆の状況などを伺って公園内を見学しました。ガイドさんの話を熱心に聞いている生徒が多く、見学に設定していた時間はあっという間に過ぎてしまいました。その後広島駅前のお好み焼き屋さんへ向かい、屋台風になっているお店で、熱々のお好み焼きを味わいました。午後からはいよいよ国際教育プログラムです。生徒達は班に分かれ、それぞれの班に様々な国からの留学生が1名ずつ付きました。各班で自己紹介をしたり、ゲームをしたりして緊張をほぐし交流を深めました。
 3日目は留学生と一緒に広島市内のフィールドワークを行い、広島城など名所を回りながら英語を使ってコミュニケーションを進め、午後はフィールドワークの内容の発表を行いました。
 最終日は広島に別れを告げ、新神戸に向かいました。各班で事前に計画を立て、海へ、南京町へ、異人館へと、行ってみたいと思ったところへ出かけていきました。
 4日間の旅行の中で、普段の学校生活とは違った体験をし、たくさんの友達と語り合い、良い思い出を持ち帰ることができたと思います。また今回は広島・神戸という街の研修を自分たちで考え行動したことはよい経験になったでしょう。天候にも恵まれたこの四日間は、きっと一生の思い出となることでしょう。今後の更なる成長を期待します。






高1 校外学習

10月5日(水)に高校1年生は校外学習として、下町巡検に行きました。下町巡検とは、都内にある歴史的建造物などを織り交ぜた見学予定表を自分たちで作成し、それを見学してくるというイベント。3~5人の班を組み、自分たちが班のメンバーと話し合い考えて作成した行程表をもとに、自分たちで決めたコースを辿る・・・、そんな最初から最後まで自分たちで作り上げたオリジナルな校外学習になったことと思います。
 もっぱら楽しみは“食べること!”という班もあったかもしれませんが、それだけではなく、博物館などで日本や世界の歴史を感じたり、浅草や湯島天神で次の定期テストでの1位祈願をしたりと、楽しみながら充実した校外学習になったようです。後日提出されたレポートや、クラスで行った自分たちのコース紹介の発表から、食べ物だけでなく見学もきちんとしてきたことがうかがえました。


   上野駅がスタート地点で、東京駅がゴール。生徒たちは、今まで知らなかった東京の魅力を感じていました。
 




高2 修学旅行


 10月1日(土)から5日(水)にかけて、奈良・京都方面に修学旅行に行ってきました。4泊5日という本校の修学旅行本来の形で実施できたのは3年ぶりです。旅行中は10月とは思えないほどの暑い日が続き、熱中症に気をつけなければいけないほどでした。
 この学年にとっては、中1の夏に林間学校で長野県の蓼科・白樺湖方面を訪れたとき以来の学年全体での宿泊行事となり、待ちに待った修学旅行という感じでした。帰ってきてから、学年企画として修学旅行中に撮った写真のフォトコンテストも行われましたが、応募された作品からは皆さんが5日間の旅行を思う存分楽しんでくれた様子がよく伝わってきます。写真は応募された作品から拝借したものです。

 この奈良・京都方面への修学旅行は、日本の文化への理解を深めてほしいという思いから、微調整を加えながらも本校が開校して以来、1期生の時からずっと続いている宿泊行事です。とくに前半の、山深い多武峰の地に宿泊して巡る奈良のコースは味わい深いものがあると思います。たくさんの美しい風景や仏像の姿、静かな寺社のたたずまいが皆さんの心に残ってくれたら嬉しいです。





高3 先輩を囲む会

  9月24日(土)、高校3年生は昨年度春の卒業生(32期生)5人を招いて、高3の秋から一般入試本番までの間の具体的な勉強のしかたや心構えなどについてアドバイスしてもらいました。

 先輩たちからのアドバイスの一部を紹介すると、

「10月までに徹底的に基礎固め、11月から過去問演習。」
「過去問演習は量より質。復習を大切に。自分は過去問ノートを作って間違えたところを復習した。」
「勉強のスケジュールは本番から逆算して細かく管理した。やることリストを作った。」
「1日のなかのどのタイミングでどの勉強をするのかを決めてやっていた。」
「出願・受験スケジュールはしっかり自分で立てましょう。連続受験は3日(頑張って4日)まで。」
「友だちとの交流を大切に。心を休める時間も大切に。」
「第一志望ではなくても自分に合格をくれた学校が自分に合っている学校。受験を楽しもう。」
「合格したいという気持ちを最後まで強く持ってください。」

 先輩の皆さんは見やすいパワーポイントを作ってくれて、お話もとても上手でした。高3の皆さんにとって有意義な時間となったことでしょう。先輩たちの応援メッセージを胸に、受験本番まで駆け抜けてください!





競技かるた部 準優勝


文芸部(競技かるた部門)は、9月24日(土)に開催された「第29回全国競技かるた多摩大会 初心者の部」に出場し、中学1年生の2名が、中学生団体の部で準優勝という結果を収めました。
二人とも中学入学後に百首を覚える段階からスタートし、先輩方の指導を受けながら、自分達で自主練習の機会も設け、熱心に活動を続けてきました。本番では互いの特徴を生かした連携プレーと粘り強さにより運命戦を制するなど、二人で助け合いながら勝ち進みました。


 

 「2人で試合でかるたをとるのは初めてで、1試合目から優勝したいという気持ちよりも緊張の方が大きかったです。しかし、入賞することができたのは、私たちのために付きそってくださった先生、試合の練習に付き合ってくださった先輩方のおかげだと思っています。本当にありがとうございました。」
「夏休みに練習を重ね、準優勝という結果を残すことが出来ました。今後も百人一首への理解を深め、より良い競技かるたが出来るよう、先輩方を見習ってがんばります。
なお、11月6日(日)に開催された「第2回競技かるた初段認定東京都高等学校大会」では、高校1年生の2名が準優勝し、初段に認定されました。
 今後も部員全員で、取りの技術や暗記力、集中力や体力の向上を目指していきます。応援ありがとうございました。





編集後記

 本号は文化祭、修学旅行など、大物の行事に関する記事が中心となりました。学校生活もほぼコロナ禍前の形に戻ってきて、生徒の皆さんが生き生きと、楽しそうに行事に取り組んでいる姿が印象的でした。改めて、生徒みんながリアルに集まって学校生活を送ることの大切さを感じました。