【校長室より】2学期の始業にあたって
更新日時:2021年9月1日
2学期の始業にあたって
熊谷 昌子
おはようございます。
オンライン授業での2学期が、本日から始まります。登校しない分感染リスクは減りますが、生活リズムを保つには努力が必要になります。昨日までとは気持ちを切り替え、自分をより律しながら2学期をスタートさせてください。
この夏休みは外出が難しく、テレビでオリンピック観戦した人が多いのではないでしょうか。私もその一人です。日本代表は金27、銀14、銅17と大活躍でしたから感動のシーンは沢山ありましたが、個人的には女子バスケットボールの町田瑠唯選手の活躍とジェンダー(生物学的な性別に対して、社会的・文化的につくられる性別)について、印象に残っています。
町田選手は身長162cm。私と同じなのです。それだけのことで親近感を覚えた私は、コート内で群を抜いて小柄に見える彼女を、必死で応援しました。結果、オリンピック新記録の18アシスト達成、東京五輪のベスト5選出と輝かしい記録を残してくれました。町田選手は、持ち前の“スピード”と“アシスト力”という長所をさらに生かすために、自分に欠けていた“自分自身での得点力”を身につけようと、3ポイントシュートの練習を重ねたそうです。「自分を客観的に分析し、長所をさらに伸ばすために必要な事柄を見つけ出し、目標に向けて努力する」。私たちの日々の活動もそうありたいものですね。
ジェンダーに関しては、オリンピック史上初めて性別変更した選手の参加があり、多様性を認めていく流れが見えた一方で、血中のテストステロン(男性ホルモンの一種)値が規定を越えてしまったために、充分な実力をもちながらオリンピックに出場できなかった女子陸上選手が存在することはあまり話題にされていない印象があります。スポーツは一定のルール下で行われるものですから、そこに多様性を取り入れることの難しさを感じます。多様性を認めるという素晴らしい理念を実現するために、現場はどのように動くべきか議論を続け、問題に取り組み続けていく姿勢こそが大事なのだと思います。
2学期の教育活動は「安全」と「学習機会の確保」のバランスを取りながら運営していきます。予定が変更されるようなことも起きるかもしれませんが、生徒の皆さんには、今までに身につけた主体性と協調性を発揮しながら、上手に変化に対応していただきたいと思います。充実した2学期にしていきましょう。