在校生の皆さんへ

　令和2年度が始まりました。今年は新型コロナウィルス対応のため、昨年度の修了式同様に、始業式も中止になりました。日頃のみなさんの元気な姿が見られないのはほんとうに残念です。ウィルスの世界各地への蔓延は人の移動を禁じ、物流そして経済を停滞させ、全世界を危機的状況に陥れています。国境を越えて人とモノとカネが動いてこそのグローバル化ですが、このウィルスの広がりはグローバリゼーションの負の部分の表れと言えます。
世界中の英知を結集し、一日でも早くワクチンが発明され、人類にとっての危機が一刻でも早く収束出来ることを祈るばかりです。

さて、不安ばかりつのっては前に進みません。少し目を外に転じてみましょう。
2015年9月の国連サミットで採択されたSDGｓは、国連加盟193カ国が2016年から2030年までの15年間で17の目標を達成させようというものです。そのポイントは「貧困の根絶と持続可能な社会の両立」、「格差をなくす」、「開発途上国だけでなくすべての国に適応される」ということです。17の目標は、人間、地球、平和、豊かさ、パートナーシップという5つの要素からなる169のターゲットで構成されており、その理念は「地球上の誰一人取り残さない」世界を実現するためです。

2030年が達成期限となっているSDGｓへの取り組みまであと10年となり、昨年9月にニューヨークの国連で各国首脳が集まり、これから積極的に行動するための「SDGサミット」が開かれました。そこでこのたび広報特別大使として選ばれたのが、世界130カ国の地域で5万種類ものキャラクター商品が販売されているハローキティなのです。

ハローキティはSDGｓの17の目標のカラーをデザインしたドレスを着て、特に6つの目標を取り上げて＃HelloGlobalGoals という動画シリーズを配信し始めました。ハローキティが取り上げるのは目標３の「すべての人に健康と福祉を」、目標4「質の高い教育をみんなに」、目標５「ジェンダー平等の実現しよう」、目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」の6つです。
昨年のサミットでは着物を着たハローキティは次のように英語で挨拶をしました。
"I want to make a peaceful world where everyone can compassionately say “Hello””
「わたしは世界中のみんなが思いやりの気持ちをこめてハローと言える平和な世界をつくりたいです」
ロンドン郊外で生まれたキティ・ホワイトなので英語も堪能です。＃HelloGlobalGoalsは英語と日本語版がありますので、みなさんも是非見て下さい。

今閉園中の「サンリオピューロランド」では、サンリオのキャラクターたちが再開準備をしている動画を配信しています。マイメロディやバッドばつ丸が掃除や窓拭きをしたり、ハローキティは観客のいない劇場の舞台で椅子に座り、『オズの魔法使い』の本を読み聞かせしています。「虹の彼方に」は映画の『オズの魔法使い』で有名になった曲ですが、虹の彼方にはかならず平和な世界が待っていると皆さんも祈ってください。
一日でも早く皆さんに会えることを教職員一同待っています。