OTSUMA TAMA Junior and Senior High School

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【校長室より】『STAR WARS:The Rise of Skywalker』

更新日時:2020年1月6日

【校長室より】『STAR WARS:The Rise of Skywalker』

May the Force be with You! 「フォースがあなたたちと共にありますように!」

受験生の皆さん、あなたは一人じゃない、仲間も一緒に頑張っているよ!

 

フォースとはウィキペディアによれば銀河の万物を包み込む架空のエネルギー体を指し、予知能力、認識能力、身体能力を高め、他者の心を読み取って操ったりするほか、癒しや蘇りの能力をもつとされています。

 

1977年のジョージ・ルーカス脚本・監督によるSTAR WARS: Episode Ⅳ A New Hope(『スタ・ウォーズ エピソード4/ 新たなる希望』)に始まった「スター・ウォーズ シリーズ」は、2012年にジョージ・ルーカスがルーカスフィルムをウォルト・ディズニー・カンパニーに売却したことで、新三部作は、旧作を辿りながらも新しい方向に進化したように思えます。

 

J.J.エイブラムズ監督・脚本、キャスリーン・ケネディ製作の新シリーズの第一作目のSTAR WARS: Episode Ⅶ The Force Awakens(『スター・ウォーズ エピソード7/ フォースの覚醒』、2015)の主人公は、くず鉄などの廃品回収をしながら生き別れになった両親の行方を捜す少女レイ。エピソードⅥから30年後の銀河系は帝国の残党であるファースト・オーダーと新共和国から独立したレイア将軍(かつてのレイア姫)率いるレジスタンスが対立している世界です。このエピソード7では、レイが新時代のフォースの使い手になることが暗示されます。STAR WARS: Episode Ⅷ The Last Jedi(『スター・ウォーズ エピソード8/ 最後のジェダイ』、2017)では、レイはルーク・スカイウォーカーからジェダイの訓練を受けるとともに、彼女とカイロ・レンとの関係が強まっていくことがわかります。そして3部作の完結編であるSTAR WARS: Episode The Rise of Skywalker(『スター・ウォーズ エピソード9 スカイウォーカーの夜明け』、2019)ではレイの両親の存在が明らかになるとともに、カイロ・レンとレイの死闘と共感が描かれます。

 

「スターウォーズ シリーズ」のパワーは「フォース」ですが、Episode 9 The Rise of Skywalkerで描かれるのは「あなたは孤独ではない。フォースが必ず共にあるのだから」というメッセージです。この時の「フォース」とはレイを肉体的にも精神的にも支える仲間の力といってもいいでしょう。カイロ・レンとの闘いで今にも倒されようとしたときにレイの耳に聞こえてくるのは次のような言葉です。

 

You’re not alone, Rey”  “The Force surrounds you, Rey.”

“Let it guide you.”  “Feel the Force flowing through you, Rey.”

Rise Rey.”  “We stand behind you, Rey.”  “Rey, the Force will be with you. Always.”

 

「レイ、君はひとりじゃない」 「フォースが君を包んでいるよ、レイ」

「フォースに従って」 「フォースが君の周りにあるのを感じるんだ、レイ」

「立ち上がれ、レイ」 「我々は君の背後にいるのだから、レイ」

「レイ、フォースは常に君と共にあるだろう」

 

最近のディズニー路線に従ったのか、女性であるキャスリーン・ケネディが製作に携わったせいか、主人公に女性戦士レイを置き、彼女の出生の秘密に迫るという図式は偶然にも『アナと雪の女王Ⅱ』にとてもよく似ているのです。J.J. エイブラムズはルーカスが作り出した「スター・ウォーズ・シリーズ」に敬意を払っていないなど、今作品のアメリカでの批評は賛否両論入り乱れています。新監督になって強い女性を主人公としたのは時代の流れでしょう。また前作製作終了後に急逝したレイア将軍を演じたキャリー・フィッシャーへのオマージュとして今作が製作され、ハン・ソロとレイがそれぞれ誰の子孫であったかという彼らの出自が明らかにされることによって、ジェダイを引き継いだレイを主人公として新たなシリーズが始まることが示唆されます。

 

A long time ago in a galaxy far, far away… で始まる「スターウォーズ・シリーズ」では、レイを待ち構えている次なる敵は誰になるのでしょうか。