大妻多摩中学高等学校

第85段

“ Brisbaneの洪水被害 ”

日本でも昨年の夏は酷暑、今年の冬は日本海側で豪雪と、本当に異常気象が気になります。オーストラリアもやはり異常気象だそうです。Australian Breeze でも何度か報告してきましたが、例年なら雨がほとんど降らないここクイーンズランド州の夏も、年末から年明けと長雨が続き、ついには日本でも報道されたそうですが、大洪水となりました。多くの家や農作物が水につかったり流されたり、尊い人命が失われました。水没した面積は、なんとフランスとドイツの国土を合わせた面積に相当したそうです。

Brisbane 市内が洪水の被害にあったその日は、前日までの1週間降り続いた雨が上がり、夏らしい青空が広がっていました。洪水の2日前に大学へ行ったとき、確かに川の水位は上がっていましたが、水上交通の City Cat と呼ばれる船は通常通り営業していましたし、市内も洪水が襲ってくるなどという雰囲気は全くなかったです。当日、私は自宅にいて晴天の空を見て洪水のことなど頭に全くなかったのですが、夕方散歩の時に裏の Greg さんと立ち話になり、市内が大変なことになっていることを聞いて慌ててTVをつけて確認した次第です。日本では信じられないことですが、内陸部からの洪水が川伝いに何日も掛けて下ってきたそうです。その後、TVでは連日特集番組が組まれ、いつも見ている市内の惨状を伝えていました。よく行く川縁にあるしゃれたカフェやカール先生に連れて行った頂いたレストランも、年越しカウントダウンに参加した South Bank も、全部水につかっていました。よく知っている場所だけに、我が目を疑う光景でした。

洪水から1週間後市内へ行ってみましたが、まだ道路も一部で閉鎖されていましたし、いたるところで洪水の爪痕が見られました。ただ、市民は非常に冷静で、信号機もいくつかの場所で停電のためついていませんでしたが、警官もいないのにお互いに譲り合いながら混乱なく車が通っていて驚きでした。多くのボランティアが復旧作業に集まり、TVで取り上げられた彼らは英雄となりました。電車とバスは車の市内乗り入れを減らすため、1週間無料とされました。女性首相の Juliaも Brisbane にいらっしゃって毎日被災地を見て回られていました。日本だったら、同じことができるのかなと思いました。
幸い、私の住むクリーブランドは市内から電車で1時間弱離れていますし、大きな川も近くにないし、住んでいる家は少し高台にあるので、大きな被害はありませんでした。ただ、ドアの修理を頼みました。降り続く雨のため、寝室の木のドアが水分を含んで膨張し、立て付けが悪くなっていました。大きな音を立てて無理矢理開け閉めをしていたら、ドアの表面にひびが入ってきてしまったのです。不動産屋に電話をしてメカニックのおじさんに来てもらいました。ドアを削りペンキを塗り直してくれましたが、そのとき家の中心部の壁や天井にひび割れが入っているのに気づきました。おじさん曰く、「倒壊の心配はないと思うが、雨で地盤がゆるんだためだろう」とのことでした。オーナーに報告すると言って、写真を撮っていきました。ちょっと怖く思いました。
日本の春が待ち遠しく恋しいです。

水位が上がった跡がわかる川縁
【写真1:水位が上がった跡がわかる川縁】

洪水時に水没したために枯れてしまった草木
【写真2:洪水時に水没したために枯れてしまった草木】

英語科 伊藤