大妻多摩中学高等学校

第100段

“ 帰国して感じたこと ”

 3月29日にシドニー経由で日本に帰ってきました。昨年4月3日に日本を出国したので、ほぼ1年ぶりでした。オーストラリアで聞いていた通り、駅も空港も照明が減らされていたので少し薄暗い印象でした。頭の中に残っていた豊かな日本のイメージとは違う景色が出迎えてくれました。成田から小田急線の自宅まで、随所でエスカレーターが止まっていたし夕方のラッシュ時間帯でしたので、重いスーツケースを運びながらの移動は大変でした。成田エクスプレスの中でイギリス人のご夫婦と知り合いになりましたが、日本の惨状は英国でも詳しく伝えられていたそうです。2週間かけて日本を回るとおっしゃっていたのですが、上野駅でお別れした後どうされたのか、どこでどんな日本を見て帰国されたのか、時々気になります。

 日本に帰国し学校へ戻って感じたことは、日本の美しさ、四季があることのありがたさ、そしてこの大妻多摩のすばらしさです。オ-ストラリアのクィーンズランド州は、ゴールドコーストも近く1年中温暖なのは良かったのですが、贅沢な話しですが、季節感がなく何か違和感がありました。汗が吹き出るくらいの暑苦しい夏、美しい紅葉と木枯らしが吹く秋、雪が舞い布団から出たくない寒い冬、そしてぽかぽかとした桜満開の春。そんな日本の季節のすばらしさを、満開の桜を眺めながら改めて痛感しました。誤解して欲しくないのは、オーストラリアでの留学生活が辛かったというわけではありません。今回の留学で、自分が海外でも生きていける(であろう)ことは自分の中で確信が持てました。ただ、この年になって、何よりも日本の四季が恋しく思われたのです。やはり自分は日本人であることを痛感しました。オーストラリアの緑あふれる広大な自然も素晴らしいのですが、四季のある日本の自然は、また格別です。

 そして、手前みそな話になりますが、本校の良さもよく分かりました。何よりも生徒が良いです。ブリスベンでも毎日電車で大学に通いながら、様々な学校の生徒達を見てきました。お付き合いのあるBrigidine College も含め、複数の学校も見学する機会を持ちました。世界各国から集まっていた様々な国の留学生や先生方と、お互いの学校事情について情報を交換し合いました。あくまでもその見聞の中での比較ですが、私には大妻多摩が世界基準で見ても立派な学校であると思えるのです。勉強を含め何事にも熱心で、きちんとした挨拶ができる生徒達。熱心な先生方に、施設面でも恵まれているこの学校は、世界的にも誇れる学校だと思います(言い過ぎか)。Brigidine のカール副校長先生が本校を訪問されていた際に、とても褒めてくださっていましたが、その時はお世辞にも聞こえた言葉が、今は真実だと分かるのです。

 だから、今はこの学校をもっともっと良い学校にできるよう力を尽くしたいと思うと共に、在校生の皆さんの一人でも多くの人に、世界に目を向けてもらえるような授業をしたいと考えています。なぜなら、世界基準で見てもみなさんは立派な生徒達だからです。私は英語の教師なので、私の教えた英語の基礎力をベースに英語を学び続けた人が、将来自分の英語力を(世界の)人のために使える、そんな人を育てたいと燃えています。

卒業式にて
【写真:卒業式で】

英語科 伊藤