大妻多摩中学高等学校

第107段

 石田三成という人物を知っているだろうか。歴史的に人気はないかもしれない。
「裏方実務にたけた冷徹な官僚タイプ?」
「同僚から人気がない?」
などの風評をうけているのが実情だ。しかし、このような人物がいないと組織維持は困難では?と私は思う。

 みんなが信長や秀吉のような天才かつオンステージの人だと、組織は崩壊してしまう。彼らがいる時は崩壊しないが、継続性はない。目立たないことを地道にこなす人材は不可欠である。三成はそんな役割を演じたのだろう。残念だが豊臣政権にはこのような人材が少なかったといえる。

 三成は同僚から嫌われていたらしい。後世からのウケもあまり良くない。でもこの「アンサング・ヒーロー」を評価したい。こういう人物がいなければ組織は成り立たない。学校、クラス、部活の中でも必要だろう。行事は「アンサング・ヒーロー」の努力で成り立っている。

 我々はどうしてもオンステージの天才(信長や秀吉)ばかりに注目してしまうが、同時代に日の目を見なかった人物を調べてみるのも面白いのでは?と、ふと思ってしまった。

井の中の高野聖