大妻多摩中学高等学校

【校長室より】おもてなしの心

奈良市桜井市にある多武峰(とうのみね)観光ホテルが高校2年生の奈良での宿泊先、ここは開学以来、生徒たちが奈良を旅する際にはいつもお世話になる旅館です。紅葉で有名な談山神社の目の前にあり、私たちが宿泊した10月初旬はまだ観光客はまばらでしたが、紅葉の最盛期になると予約を取るのがたいへん難しいそうです。

談山神社は蹴鞠の会で出会った中大兄皇子(後の天智天皇)と中臣鎌子(後の藤原鎌足)がのちに極秘会談をした場所として知られており、「大化の改新談合の地」として歴史的にも大変重要な場所です。いまでもこのふたりの出会いにちなんで春と秋には「蹴鞠会」が開かれています。境内にはご本殿と蹴鞠の庭の他、縁結びで名高い東殿(別名恋神社)、十三重塔等があります。

 

談山神社のご本殿と十三重の塔 談山神社の十三重の塔 談山神社のご本殿
談山神社のご本殿と十三重の塔。
あとひと月もすると楓が
真っ赤に色づきます。
談山神社の十三重の塔。 談山神社のご本殿から。

 

生徒たちはこのホテルに宿泊することによって今から1400年以上前の歴史に思いをはせ、ホテルを起点として飛鳥巡りをしました。桜や楓の木々に囲まれた多武峰観光ホテルは由緒ある日本旅館です。支配人の方はもとより、ホテルの従業員の方たちもきめの細かいお世話をして下さり、その対応は、将来のお客様になるであろう生徒たちに対しても変わりません。生徒たちの革靴は2日目にホテルを後にする朝にはぴかぴかに磨かれていました。

支配人の方から伺ったことですが、ある旅行会社が新人研修でこのホテルを使ったときのこと、その中にたまたま大妻多摩出身の新入社員がいたのだそうです。高校生のときにこのホテルに宿泊し、従業員の方たちが雨でびしょ濡れになった傘をロビーに広げて翌朝までに乾かして下さったことを思い出し、これが本当のおもてなしの心だと感じたと話していたそうです。相手が大人でも高校生でもその対応は変わらない、このことはわたしたちが日常生活を送るときでも大切なことです。おもてなしの心というのは相手の立場によって変えるものではありません。意識しなくても公平に接することが大切なことなのです。

 

談山神社 東殿、別名恋神社
談山神社 東殿、別名恋神社、生徒たちが興味深そうに祈願していました。