大妻多摩中学高等学校

Mariko’s Monthly News 4月(第2弾)

4月9日、各学年ガイダンスを皮切りに一学期の授業が始まりました。


「英語表現(高2):ネイティブと日本人教員の顔合わせ」の様子

高2の英語表現はネイティブと日本人教員の顔合わせ、中1の理科の授業では器具の扱い方、そして中2の科学実験ではカルメ焼きを作りました。

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先生のデモンストレーションの後で各自ひとつづつ作るのですが、タイミングが難しい。ちょっと長くかき回すとばらばらの砂糖の塊になってしまうし、うまくいくときは泡が丸く膨らんできれいなカルメ焼きができます。

「科学実験(中2):カルメ焼き」の様子
「理科(中1):実験器具の使い方の練習」の様子
白衣が長すぎます!

ところで生徒のみなさんは、カルメ焼きを知らないんですね。「縁日や駄菓子屋で売ってるでしょ」と言っても、「縁日って何ですか?」と聞き返され、説明すると「ああ、屋台ですね」と言われました。そもそも縁日や駄菓子屋は知らないのだと思いました。駄菓子屋で売っているカルメ焼きも実験で完成したカルメ焼きとは形が違うのでわからないのかもしれません。


 

15日から27日まで、中1はクラブ紹介仮入部期間に入ります。

どの部活でも上級生が待っていてデモンストレーションをしてくれます。私もあちこちの部活に参観に行きましたが、生徒たちは文化部や運動部など迷いながらもいろいろな部活を楽しそうに回っていました。

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コーラス部のポスター
顧問のO先生、そっくりです!
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「クラブ紹介と仮入部期間(中1):体験」の様子

そして20日から22日は中1のオリエンテーション旅行です。

昨年までは夏休み入ってすぐに蓼科に林間学校に行っていましたが、近年の猛暑のため4月のオリエンテーションとなりました。行先は山梨県西湖です。目的は生徒みんなで大妻多摩生としての心構えを共有すること、いろいろな人と友達になること、創立者大妻コタカの建学の精神を学ぶこと、そしてクラスと学年の親睦と交流を図ることです。授業が始まってから間もなくで、クラスのみんなともまだ親しくなっていない時期でしたが、旅行委員、室長、班長などの役割のもとに様々な活動がスムーズに行われ、とても充実した3日間だったと思います。

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20日は中2から高2までの保護者会があったので私は二日目から参加しましたが、行きのバスでは外国人が多いのにはびっくりしました。河口湖に到着してもまわりは外国人ばかり。東京では桜が終わったところでしたが、富士山ではちょうど満開になったところで、青空に映える白い雪を頂いた富士山とピンクの桜を見て、改めて日本って素敵な国なのだと再確認しました。宿泊先のホテルに到着して驚いたのは1年生がとても元気だということ。食事はお代わりをする生徒で行列ができていました。食欲旺盛なのは頼もしいです。体を動かして疲れただろうと思っていても、各クラスのレクなどでは遊ぶのに熱中して大騒ぎ、挨拶の声が大きいのもうれしいです。

3日目の朝は西湖湖畔でラジオ体操をした後でほうとうを作ってみんなで食べました。「ほうとう」といってもおそらく生徒は「何かの塔?」ぐらいにしか思っていなかったようです。地元の方に指導していただいて、小麦粉をこねて伸ばすところから始め、そのあとに具となる野菜を切って用意して大鍋で煮て、具が柔らかくなったところで切ったほうとうを汁の中に入れて完成。みんなでおいしくいただきました。

まだ中学生としての生活習慣もできていないときの集団生活で、ときには先生方からお説教される場面もありましたが一度注意されたことは次にはきちんと守り、そして規律のある生活ができるといいですね。先生に言われたから守るのはなく、自分たちで自主的にできるようにならないと大妻多摩生ではないということをこの3日間で学んだと思います。

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西湖湖畔をエンジョイする生徒たち
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2日目の記事を読む2539 3日目の記事を読む2542
ペーパータワー作り競争(左)とほうとう作り(右)

 

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4月12日に行われた平成31年度東京大学学部入学式で、上野千鶴子東京大学名誉教授が新入生に対して祝辞を述べられましたが、これが今話題になっています。上野先生は2011年3月まで東大で教鞭をとっていたということですが、先生は「東京大学入学者の女性比率は長期にわたって『2割の壁』を越えて」いないのは、「4年生大学進学率そのものに性別によるギャップがあ」るからであり、それは「息子は大学まで、娘は短大までで良いと考える親の性差別の結果です」としています。先生は東京大学に在学している女子学生と卒業生の生きづらさを語り、東京大学にも、そして卒業後の社会にも性差別が存在していることを指摘しました。

現在は「ジェンダー研究」と呼ばれる「女性学」のパイオニアとして、上野先生は「飽くことのない好奇心と社会の不正に対する怒り」から、女性の置かれた環境や立場について研究をしてきたといいます。上野先生と同世代、そして70年代にアメリカで生まれたフェミニズム運動に共感し、アメリカの女性劇作家の作品を研究してきた私にとっても、2019年のこの現代においてあえて上野先生が述べられた言葉に感銘を受けました。というより、新入生と同時に社会に向けてよくぞ言ってくださったという気持ちです。

上野先生の祝辞で私が大きく共感を覚えたのは次の部分です。

「あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力を、恵まれない人々を貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支えあって生きてください。女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。」

上野先生は、日本で最高峰の教育を受けることができる東京大学の女子学生に向けて、合格するまでのがんばりは努力の成果ではなく環境のおかげだったことを忘れないで欲しいと語りかけました。勝ち抜くことだけを目指すのではなく、その恵まれた能力を恵まれない人々を助けるために使って欲しい、他の誰かの幸せを考えて支え合っていくべきだというメッセージは新入生の心に大きく響いたことでしょう。