大妻多摩中学高等学校

【校長室より】特別天然記念物とやっかいもの

「トキ」と「オーストラリアクロトキ」― 特別天然記念物とやっかいもの

10月16日のジャパンタイムズの1面から。トキ放鳥10周年。①

 

季節によって翼の下面が濃いピンク色になり、脚も頭も朱色のことから「朱鷺」とも書かれ、特別天然記念物に指定されて日本を象徴する鳥のようにいわれた「トキ」(学名:ニッポニアニッポン)ですが、環境の悪化や乱獲により、日本各地、特に佐渡島や隠岐諸島などに生息していたトキは2003年に絶滅。ウィキペディアによれば、現在の生息地は中華人民共和国。ロシア、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国、台湾などでも絶滅したといいます。

日本では、環境省により新潟県や石川県などで中国産のトキの人工繁殖を繰り返した結果、2008年から佐渡でトキの放鳥が行われ、現在で佐渡に生息するトキは約350羽となり、野生復帰10周年を祝う放鳥式が9月15日佐渡市で開かれたということです。

yjimage トキ②
トキ オーストラリアクロトキ

地球の反対側のオーストラリアには、トキと同じペリカン目トキ科に属するオーストラリアクロトキがいます。体長もトキと同じぐらいの7,80センチ。頭と長いくちばし、脚が黒いだけで姿は日本のトキそっくり。

実は今年夏に訪れたゴールドコーストでは、至る所でこのオーストラリアクロトキを見ました。特にカランビン野性動物公園では、餌が豊富だからか、レストランの中にも屋外レストランのテーブルの上にもごみ箱の周辺にも、食料をあさるクロトキがたくさんいました。中型犬ほどの大きさですから、ばさばさと翼を羽ばたかせてベンチに飛び乗ったり、ダチョウのように道路を走る姿はけっこう迫力があります。絶滅危惧種の日本のトキとは大違い、その傍若無人ぶりに日本のカラスのような扱いを受けています。