大妻多摩中学高等学校

【校長室より】英国セミナー出発

英国セミナー出発

このほど英国(UK: United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)は6月23日の国民投票によりEU(欧州連合)離脱が決定し、政治的にも経済的にも揺らいでいます。国民投票を実施した残留派のキャメロン首相は辞任、保守党党首選挙の結果、7月13日にはテリーザ・メイ内相が首相に就任しました。サッチャー首相以来、二人目の女性首相の誕生です。イングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドで構成される英国は、スコットランド行政府の首相がニコラ・スタージョン、北アイルランド自治政府首相がアーリーン・フォスターというようにいずれも女性首相であり、メイ首相の誕生により、君主であるエリザベス女王以下、女性がリーダーシップを発揮することになりました。

この国民投票が行われる少し前、英国はエリザベス女王が90歳の誕生日を迎えたことでお祝いムードで沸き返っていました。

エリザベス女王の正式の誕生日は4月21日なのですが、毎年英国では6月の第二土曜日に女王の誕生日を祝って記念式典が催されます(今年は6月11日)。今年も女王と夫君フィリップ殿下、チャールズ皇太子夫妻、そして彼の長男であるウィリアム王子とキャサリン妃、お二人のお子さんであるジョージ王子とシャーロット王女というロイヤルファミリーが正装してバッキンガムパレスのバルコニーに姿を現し、集まった国民の歓声に応える様子がメディアでも大きく報道されました。女王は1952 年に25 歳で即位、長期在位を誇っていたヴィクトリア女王(在位1837 -1901)を超え記録更新中です。女王とは68 年の結婚生活を送っているフィリップ殿下も6月10 日に95 歳の誕生日を迎えられ、式典後にはご一家お揃いで宮殿につながる大通り「ザ・マル」(The Mallと書いて「ザ・マル」と読みます)で一万人の後援団体の人たちと大規模なアフタヌーン・ティー(The Patron’s Lunch)を楽しまれました。出席者には抽選で選ばれた2000人の一般人も含まれ、バスケットに納められたサンドイッチや飲み物を楽しんだということです。

ところでこれまで英国はEUに加盟していたのに、なぜ共通通貨であるユーロを導入していなかったのでしょうか。27 の加盟国のうちイギリスを含めて10 カ国がユーロを導入していませんが、他の国々が導入に向けて動いているのに対して、英国、デンマーク、スウェーデンの3カ国はユーロに参加しない意向なのだそうです。英国の通貨はポンドです。そもそも第二次大戦後米ドルにその座を奪われるまで、ポンドは世界の基軸通貨でした。いまでもドルとポンドの値動きは世界経済に大きな影響を及ぼしています。
 

 
みなさんが勉強するグロースターシャー州コッツウォルズ地方のチェルトナムはロンドンから車で3時間あまり、ナショナル・トラストによって保護された歴史的建造物やイングリッシュ・ガーデンを持つ領主の館マナハウス、見渡す限り広がる美しい田園風景があることで大変有名なところです。シェイクスピアの生家のあるストラットフォード・アポン・エイボンや大学町オックスフォード、ローマ時代の遺跡のあるバースなどの観光地も一時間ほどで行けますし、クロテッドクリームをたっぷりつけたスコーンとアフタヌーンティーも堪能できます。またハリー・ポッターの撮影地になったグロースター大聖堂を訪れたり、ピーター・ラビットの『グロスターの仕立屋』の舞台にもなった風景を楽しむことができます。
 

英国セミナー② 英国セミナー③

 
ロイヤルファミリーの存在する伝統ある島国という点で英国と日本は似ており、よそから来た人に対して優しいという国民性にも共通点があります。ヨーロッパ大陸とアジア大陸の端にある両国の共通点と相違点を探してみるのも面白いでしょう。また「郷に入っては郷に従え」という諺のように、観光客としてではなく、早起きして英国人のように朝露に濡れる近くの牧場を散歩してみると新しい発見があるかもしれません。ご近所の方と出会ったら“Hello”の挨拶を忘れずに。
 

英国セミナー④