大妻多摩中学高等学校

【校長室より】和食のマナー

和食のマナー、箸の使い方

和食のマナー①

高校2年生5月の学年集会は「Lady講座①」の和食のマナー概説です。9月に行われる奈良と京都への修学旅行に備えて生徒たちは箸の使い方を練習しました。

和食のマナー②

食事のマナーの善し悪しによってその人の育ちがわかるといいます。どんなに言葉遣いを気取っても、上品な仕草を練習したとしても、一緒に食事をしただけでそのひとの家庭教育やしつけがわかるといいます。昔風に言いますと「お里が知れる」ということなのです。性別に関わらず、きちんとした食事の仕方を心得ているかどうかはその人の品性までも左右するのです。食事のマナーは、家族で一緒に食事をしながら知らず知らず身につくものです。そこで今回の「Lady講座」では、実際に自分の箸と箸置きを持参して、豆をつまむ競争をしながら正式な箸の使い方を練習しました。

大妻コタカ先生は昭和14年に『母の礼法』という本を著しています。「らしく」あるためには「らしく」振る舞わなくてはなりません。コタカ先生の良妻賢母論の基礎には礼儀作法論があるのです。「礼法の正しい解釈によって、子女をしてその品性を高め、品位ある態度で生活を設計させることによって、日本の文化は一段と高い水準に到達することを固く信じます。(花村邦昭『母の現像』)」生徒のみなさんには社会に出たときに恥をかかないよう、今から正式な礼儀作法を体で覚えておく必要があります。礼儀作法に自信があれば、日本人としてどんな国際舞台に立っても堂々と振る舞うことができます。

大妻コタカ監修『礼儀作法』(平成16年、大妻コタカ記念会出版)は、昭和35年発行の『新時代の礼儀作法』の形式をそのままに、時代に即して平易にまとめたものです。その目次には基本的な礼儀作法から式典の作法、家庭・職場・公衆の作法、みだしなみ、会話の作法に至るまでがまとめられていますが、時代は変化しても相手に対する思いやりや相手を敬う精神は変わりはありません。

和食のいただき方にも丁寧な指導がなされていますが、食事中してはいけない箸の使い方に次のようなものがあるので抜粋しておきます。(原文を少し変えました)

和食のマナー③

① にらみ食い:食べながらお椀越しに前に座っている人をじろじろ見ること。
② 込み箸:口に入れたものを箸で押し込むこと。
③ ねぶり箸:箸をしゃぶって食べること。
④ 受け食い:ついでもらったご飯や汁をいったんお膳の上に置かずに、そのまま食べること。
⑤ 固め箸:ごはんを箸で固めて口に入れること。
⑥ 迷い箸:箸を持ったまま、どれを食べようかあれこれ迷うこと。
⑦ 探り箸:椀などの中身を箸の先で探ること。
⑧ 涙箸:箸の先から醤油や汁をぽたぽたたらすこと。
⑨ 犬食い:うつむいて犬のように皿からがつがつ食べること。

懐石料理のようなものを毎食いただいているわけではありませんが、箸の取り方、使い方、日本料理の基本の食べ方を知っていれば、どんなお茶席にでても堂々としていられます。食べ物に限らず、礼儀作法というものは基本をしっかり知っていれば、それを応用するのは簡単です。その基本を知っているかどうかで「お里が知れる」のです。