大妻多摩中学高等学校

【校長室より】すべて世の中は舞台

「すべて世の中は舞台、すべての男女は役者にすぎない」(シェイクスピア、『お気に召すまま』2幕7場)

All the world’s a stage,
And all the men and women are merely players.

東京グローブ座①
グローブ座

シェイクスピア没後400年を記念して、演劇の本場ロンドンやシェイクスピアの生地であるストラットフォード=アポン=エイボンではいくつものシェイクスピア劇が上演されているようです。(ロンドンはもちろん、イギリス各地では毎日のようにシェイクスピア劇が上演されています。)

1564年に生まれたウィリアム・シェイクスピアは、『ハムレット』、『オセロー』、『マクベス』、『リア王』の四大悲劇をはじめとして、1616年4月23日に亡くなるまで37作もの史劇、悲劇、喜劇を書きました。1580年代後半に故郷ストラットフォードを去ったシェイクスピアはロンドンで劇作家として成功。時はエリザベス一世の治めるエリザベス朝、1599年にはロンドンのテムズ南岸に彼の芝居を上演するための木造の円形劇場が創られました。当時の劇場といえば野外劇場であり、観客は平土間に立って観劇し、半円形の舞台を取り囲むように桟敷席も設けられていました。大道具や照明装置はなく、太陽光によって明るさを取り込んだといわれています。屋根はないので、特別席を除いては観客は雨に濡れながら芝居を見なければなりませんでした。また役者はすべて男性であり、女性の役は少年によって演じられました。

グローブ座①
東京グローブ座

「グローブ座」(地球座)」と呼ばれたこの円形劇場は1613年に焼失しますが、翌年再建。しかし1642年には閉鎖して取り壊されました。1988年には東京に当時の形を再現した「東京グローブ座」が創られ、多くのシェイクスピア劇が上演されました。現在ではジャニーズ事務所が運営しているため、シェイクスピア劇のほかにジャニーズのミュージカルなども上演されています。そしてロンドンにもついに1997年に当時のままのグローブ座が復元され、このたびアメリカのオバマ大統領がロンドンを訪問した際には、このグローブ座でシェイクスピア劇を鑑賞したことが報道されました。

グローバル化の原点はこんなところにもあったのですね。世の中で起きる様々な出来事は芝居のようなものであり、そこでは人々はそれぞれの役を演じる役者にすぎない、とはよく言ったものです。先に挙げた四大悲劇、イギリス王室の興亡を描いた史劇、そして『夏の夜の夢』や『じゃじゃ馬ならし』のような喜劇。人々の人生の縮図ともいえるシェイクスピア劇は、時代を超えて、国境を超えて、いくつもの言語に翻訳され、400年たってもなお世界中の人々を楽しませています。

高田馬場の東京グローブ座①
高田馬場の東京グローブ座