大妻多摩中学高等学校

【校長室より】A cat has nine lives.

A cat has nine lives. 「猫には9つの命がある」

「コタカフェ」の猫の足跡

世の中、猫ブームとか。猫には魔性があり、何回落としても死なないことから、エジプトでは不死身の神として崇拝したといいます。「人間の忠実な友」(“The dog is man’s faithful companion”) といわれる犬に比べて、猫は自由で人に媚びないところが魅力的だという人もいます。コタカ先生の愛猫も、先生が亡くなられたことを知って自分も姿を消すところなど、とても神秘的な存在に思えます。

タイトルそのものが『猫たち』というミュージカルがあります。『キャッツ』(Cats)と言った方がわかりやすいでしょう。イギリスの詩人であるT. S. エリオット(T.S. Eliot, 1888―1965)の詩集『キャッツ—ポッサムおじさんの猫とつきあう法』(The Old Possum’s Book of Practical Cats)にアンドリュー・ロイド=ウェバーが歌詞をつけたもの。ロイド=ウェバーといえば、『レ・ミゼラブル』や『オペラ座の怪人』などのミュージカルの作詞でも知られています。製作はキャメロン・マッキントッシュ、演出はトレヴァー・ナン。ナンはロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの演出家としても有名です。

年に一度、ジェリクルムーンという満月の夜に猫たちの舞踏会が開かれ、新しい命を授かる一匹の猫が選ばれます。ゴミ捨て場の舞踏会場には町中の猫が集まりますが、かつては美貌を誇っていた老猫のグリザベラと悪党のマキャヴィティは踊りの輪に加わることができません。夜が明け、長老のオールド・デュトロノミーが選ばれた猫の名を告げます。

劇場に足を踏み入れると、観客は都会の片隅の巨大なゴミ捨て場にいることに気づきます。舞台や客席通路のそこここに靴の片方や空き缶などのゴミが散乱し、ゴミの間からいろいろな種類のネコたちが姿を表します。そうです、『キャッツ』はネコの目線で創られたミュージカルなのです。取り立てて筋があるわけでもありません。さまざまなキャラクターのネコたちが踊り、歌います。ミュージカルナンバーでもっとも知られているのが、グリザベラが歌う「メモリー」です。仲間からその美貌をもてはやされた過ぎし日の思いを歌うのです。人間が登場しないミュージカルということで観客も最初は戸惑いをみせましたが、メロディーや歌詞の美しさに本作は次第に世界的にロングランとなり、1983年のトニー賞ではノミネートされた10部門のうち、ミュージカル作品賞、脚本賞をはじめ7部門で受賞。ロンドンでは21年間連続で8950回、ニューヨークでは18年間連続で7485回の上演記録をもち、ウェストエンドとブロードウェイでは公演は終了しましたが、日本各地での上演回数は通算で9000回を超え、現在も更新中です。