大妻多摩中学高等学校

【校長室より】言葉の力

ほんのさりげない言葉一つで、その日1日が明るくも暗くもなるのだとするならば、ほめあうことは生きた宝石といえる」(昭和35年、「ゆくて」、昭和36年「ふるさと」)

ほめあいなさい」とおっしゃるコタカ先生は言葉の力を信じていた方だと思います。「強く正しく、朗らかに、にこやかに、上見て学び下見て暮らせ」ともおっしゃっています。常に笑顔でほめあえば、その人の周りにはいつも春のような世界が広がります。

多摩キャンパスの山茶花① 中高棟グラウンドのどんぐり②
多摩キャンパスの山茶花 中高棟グラウンドのどんぐり

15歳から37歳の現在まで22年間日本の女子サッカーを牽引してきた澤穂希さんは、言葉と行動で若い選手を励まし、日本中のこどもたちに夢を与え続けました。彼女の言った有名な言葉があります「苦しいときは、私の背中を見て」。2004年のアテネ五輪アジア予選の北朝鮮との試合の時のこと、膝のけがで出場も危ぶまれた澤選手は、自分の気持ちを奮い立たせるように若い選手に向かってこう言いました。そして澤選手はこのとき初めて神に祈ったといいます。「他には何も望みません。だから今日だけは勝たせてください」と。苦しい時は誰でも苦しいのだから、その苦しさに負けてはだめ。私だって苦しいけれどここでがんばらなくては自分に負けてしまう。苦しんでいる私の背中を見れば、あなたたちだって頑張れるはず。澤さんはこう言って後輩を励ましたのでしょう。彼女の活躍もあって日本は北朝鮮に3対0で勝利、アトランタ五輪以来2大会ぶりの五輪出場となりました。
それから8年後の2012年にFIFA年間MVP(最優秀選手賞)を受賞した澤さんは、インタビューの席でこのように語っています。「たくさんのこどもたちに目標や夢を持ってもらえたらいいです。『不可能はない』ということを証明できたのだから。」

高校3年生のみなさんはこれから人生初の大きな試練である大学入試が待っています。大学進学は長い人生のうちのほんの通過点です。みなさんの本当の人生は大学を卒業して初めて始まるのですから。「第一志望にぜったい合格する!」みなさんは悔いのないぐらい一生懸命勉強したのですから、自信をもって平常心で試験に臨んでください。ご家族の方たちも、先生方もみんな応援しています。