大妻多摩中学高等学校

【後援会】2015(平成27)年度 保護者文化活動

2015(平成27)年度 保護者文化活動

今年度は生物学者・早稲田大学国際教養学部教授、池田清彦先生をお迎えいたしました。
先生は専門の生物学分野のみならず、科学哲学、環境問題、生き方論など、幅広い分野に関する執筆、新聞、雑誌、テレビなどマスメディアでもご活躍されています。生物学的、脳科学的な見知と池田先生独自の世界感を交えながら「楽しく生きる秘訣」をテーマに有意義なご講演をして頂きました。

 

日 時 平成27年9月13日(日)15:00~16:30(開場 14:30)
会 場 大妻学院多摩キャンパス 学生会館(大講義室)
講 師 池田 清彦 氏
テーマ 「楽しく生きる秘訣 ~これからの人生、そして思春期の子育ても楽しく~ 」

 

 

講演概要:

「楽しい」というのは他との比較で感じるものである。本人がどうおもうかという「心のもちよう」によるところが大きい。人間の脳の容量は凡人でも天才でもさして変わらない。自分のキャパ(能力)範囲内で楽しむことが大切。キャパを超えると様々な問題が発生することが多い。
子育てをする上で、子供のキャパがどれくらいあるのかを知ることも大切なことである。
ある能力はある時期までに刺激を与えないと発達しない。この時期をその能力の臨界期という。視覚、言葉、音楽それぞれの臨界期は異なる。どんな能力がいつ臨界期なのかを見据え、適正な刺激を与える必要がある。どんな刺激が脳に入るかによって、脳の構造も変化し、キャパの範囲が人それぞれ異なってくるということだ。子供が夢中になることは、その子の能力や個性とつながっていることが多い。
例えば、語学の習得は、脳の構造からネイティブな言語野は幼少期に形成される。第二言語を作る能力はもっと遅くても大丈夫だが、努力を必要とする。短記憶をつかさどる海馬の容量は人によって違う。集中力が途切れるということは、海馬の容量オーバーだから仕方がない。集中できる時間によって休む時間も変えなければ意味がない。休むことで海馬は整理され、能力をあげることにつながる。また、現代社会で必要とされるコミュニケーション能力は言語野に近いところにあるミラーニューロンに依存することが大きい。子供は親の楽しそうな行動を見て、ミラーニューロンを介して脳が発達する。穏やかな家庭環境はコミュニケーション能力が発達し社会的適応性を育む。