大妻多摩中学高等学校

トルコの子供の日

日本では5月5日は「こどもの日」ですね。こちらでは一足早く4月23日がトルコの祝日「独立記念日および子供の日」でした。
歴史的には1920年のこの日、トルコの大国民議会が発足しました。トルコ語を翻訳すると本当は「独立記念日」ではなく「国民主権の日」です。そしてなぜ子供の日もくっついているかと言うと、トルコ共和国建国の父ケマル・アタテュルクがこの日を世界中の子供たちの日にしようと設定したそうです。
トルコには決まった祝日は年に五日しかなく、あとはイスラム教の祝祭日が年によって日にちが変わりながら二つあるだけです。

この日、街を歩いて気づくのは、まずいたるところに真っ赤なトルコ国旗が翻っていること。公共機関はもとより、住宅、高層ビル、バス、フェリー、建設中のビルにまで大小さまざまな大きさのトルコ国旗が垂らされています。そしてケマル・アタテュルクの肖像の旗も。
五年前に初めてトルコを訪れた時も、日本とは違っていたるところに普段から国旗が掲げられていることに驚きました。それだけトルコの人は自分たちの国に誇りを持ち、国の大切さを自覚しているのかもしれません。「瀕死の病人」と呼ばれ、19世紀の帝国主義の時代に西欧列強に国土を奪われた歴史、第一次世界大戦後にもイギリスやギリシアの侵入によって国が亡びそうになった歴史など、苦難の連続でした。そういった歴史がトルコの人たちの国に対する意識や誇りにつながっているのでしょう。またそれまではオスマン帝国のスルタン(君主)にあった主権が、アタテュルクにより「主権は国民にある」とされた歴史もあります。いろいろと日本との違いを考えさせられます。

街中いたるところにトルコ国旗とケマル・アタテュルクの肖像が
街中いたるところにトルコ国旗とケマル・アタテュルクの肖像が

 
またこの日は子供の日でもあります。広場やショッピングモールでは小さな子供たちを対象にしたイベントが開かれたりします。小学校では踊りや歌の発表会があったりし、そのためにこの日は学校に登校で、翌日に振替休日になる学校が多いそうです。
しかもこの日は世界中の子供たちの祝日のため、世界数十か国から子供たちがトルコに招かれて歌や踊りを国ごとに披露するイベントもあり、テレビでも放映されていました。
一番驚いたのは地下鉄です。車内はたくさんの風船や色紙のリングで所狭しと飾り付けられ、しかもピエロたちが乗車して、車両を渡り歩きながら、子供を見つけるとトルコ国旗の小旗やキャンディーをあげていました。社会をあげて子供たちを大切にしている感じがあふれていました。こういったところも日本とはちょっと違いますね。