大妻多摩中学高等学校

第197段

平成25年度大妻多摩高等学校の卒業式に寄せて

 3月17日(月)は卒業式でした。お天気にも恵まれ、いい式をして送り出すことができたことに感謝です。大妻は100年を超える伝統校らしく、大変立派な式ができる学校です。おそらく生徒たちもそのことを誇りに思っていると思います。お辞儀の仕方、座り方、手の置き方など細かいことを中学入学の頃から折に触れて話しているので、高校の卒業式は、本当に格調ある美しい式となります。在校生からも、高校3年生のためにいい式をしてあげたいという気持ちが伝わってきます。ふと、今このような卒業式をできる学校がどれくらいあるのだろうかと想像してしまいました。日本ではこのような儀式を、堅苦しいとか権威主義とかいう言葉で全部まとめてしまい、時代遅れのレッテルをはる向きもありますが、海外の卒業式はもっと昔風の儀式を堂々とやります。彼らはそのような古い儀式を保てていることに伝統校としてのプライドを持っているようで、タイムスリップしたかのような錯覚を覚えるほどに感動的なのです。大妻は伝統校なのですから、そのアイデンティティを捨てる必要はありません。昔ながらの伝統的な卒業式で胸を張って送り出してあげたいです。

つぼみ膨らみ、卒業式

つぼみ膨らみ、卒業式

その卒業式のクライマックスは、何といっても卒業生代表による「答辞」であると思います。今年、「お母さん、生んでくれてありがとう」の感謝の言葉には、思わず涙を誘われてしまいました。何度も何度も経験しているはずなのに、言葉の重みというよりも、6年間の成長の重みが輝く言葉となって出てきて琴線に触れるのでしょう。

思い出に残るかつての「答辞」の中には、次のような一言もありました。

「私たちの進む道はこれから分かれるけれど、戻ってくる場所は同じです。」

そうなのです。卒業式は人生の大切な節目でありますが、それは新たな生活の始まりであり、これまでの生活が消えるわけではありませんし、もう会えないわけでもないのです。いつの日か、さらに逞しく立派になった彼女たちに再会できる楽しみができた日なのです。卒業生といつかまた再会ができることを楽しみにしたいと思うとともに、4月から、残された在校生と新入生と、また新しい人間関係を築いていきたいと思いました。卒業生のみなさん、おめでとう!

伊藤 正彦