大妻多摩中学高等学校

平成23年10月29日(土)学校朝礼

先日、高校2年生が、京都・奈良に修学旅行に行ってまいりましたが、行く先々で「制服をきちんと着用し、礼儀正しく、清々しい。日頃の指導がしっかりされている。」とお褒めの言葉を多数いただいたそうです。「見学態度もとても良く、仏像を熱心に鑑賞していた。食事の集合時間も遅れないで時間を守れた。」と引率で行っていらした先生が、嬉しそうに話されていました。

職員室でその話を伺っていましたら、高校3年の先生からも、去年、京都御所に行ったときに皇宮警察(皇居を守る警察)の方から、「制服をきちんと着用し、学校の教育が素晴らしい。」と呼び止められて誉められたとお聞きしました。

皆さんが、大妻の制服に誇りを持って、着用していることを嬉しく思います。

高校2年生は、中学の時はお転婆で活発でしたが、高校2年生になって落ち着いた生徒に成長したのですね。嬉しく思います。皆さんの成長する姿に根気強く丁寧に指導することの大切さを学びました。

制服は、成長期である皆さんの心と体を守るものですから、スカートを短くしないで校則に規定されている膝頭が見えない長さで着るようにしましょう。皆さんは、高校生として、中学生のお手本であるという自覚をもった行動をしてください。

制服を正しく着用するということは、自分が学校にきて、学ぶという心構えをつくることにつながります。そして、校章をつけるということは、校訓である「恥を知れ」の精神である自己を高め、成長させる、「自分磨き」の言葉を意識するということです。

「美しい行儀作法は、美術中の美術、しかも活きた芸術です。」

「礼儀にかなった言葉は、美しい容貌以上に美しい。作法の整った動作は、美しい服装以上に美しい。」とコタカ先生は、仰っていらっしゃいました。

例えば、皆さんが、鞄を持つときに1本の持ち手で肩にかけるのではなく、2本の持ち手で持つことが、ものを大切にするという心をあらわすことになります。ものに向き合う姿勢がその人の心を表すのです。それは、鞄をつくって下さった方への礼儀でもあります。

コタカ先生が74歳の時の大妻コタカ記念会誌「ふるさと」にこのようなお言葉を書かれていました。

 「私達は、自分を立派にする為に、もっともっと、欲張りになってもよいと思います。
学校や家庭だけの努力では、人間性の向上、進歩に充分ではありません。
自分ほど、自分をよく知っているものはありませんので、自ら自分を伸ばし、美しさを生かす工夫をしたいと思います。ことに若い方には長い将来への希望の為に、最善を尽くしていただきたいと思います。
私個人のことを申しますと、生まれつき顔や姿はどうにもなりませんが、心だけは、自分の心掛け次第でどんなにでも変えることができると思いました。
それで、何とかして私は日本一の心の美人になりたいと念じました。どうかいつも明るい、正しい、そしてどんな人からも親しまれる円満な人格を創り上げる為に努力し、勉強しつづけたいと祈りました。この努力は今日もなお毎日続けております。」

大妻創立五十周年を迎え、国からも藍綬褒章をいただいている先生が、なおも努力を続けようとしていらした、その志の高さに私は感銘を受けます。

ところで、10月6日(木)のNHKのクローズアップ現代という番組で携帯とスマートホンの歩きながらの使用で事故が急速に増加していることを伝えていました。

駅のホームを歩きながら使用し、子供を蹴飛ばしたり、お年寄りにぶつかって転倒させてしまう事故が起こっているそうです。点字ブロックを歩きながら使用し、急に立ち止まった人を弱視の男性が避けようとして、線路に転落し、肋骨にひびが入る大怪我をされたそうです。電車が来なかったのでこれ以上の惨事には、あわれませんでしたが、その方は、その後一人で歩くことが怖くなられたそうです。目がご不自由な方が、道路や駅などを歩くことの大変さは、様々な危険に囲まれ、難しいことだということを皆さんならば、想像することでおわかりになると思います。

皆さんや皆さんのご家族が、事故に巻き込まれるのも辛いでしょうが、自分の不注意で、相手の方に心身ともに苦しい思いをさせてしまうのは、悲しいことです。ぜひ、公の場面での振る舞いに気をつけてください。

もし、目のご不自由な方がいらしたら、「お手伝いすることは、ございませんか。」と一声かけて、肘を貸してさしあげると、その方がつかまりやすくなると思います。「ありがとうございます。」と言われましたら、「お互いさまです。」と私は言っております。

日常の中でできる心配り、気遣いを意識して実行し、コタカ先生が目指していらした「心の美人」になれるよう、私たちも努めましょう。

常盤 主幹

主幹 常盤直美